アバディーンアンガスならびにヘレフォードにおける母牛の乳量と子牛の発育との関連性

藤川  朗・田村 千秋

新得畜試研究報告 20.1-9

 アバディーンアンガス(アンガス)ならびにへレフォードの母子を用いて母牛の乳量を推定し,子牛の発育との関連性を検討した。北海道立新得畜産試験場において1989年~1992年に分娩したアンガス25組とヘレフォード20組の母子を調査対象とした。1,2,4,8,12,16および20週齢時に体重差法を用いて1日乳量を推定した。1日乳量について品種,母牛年齢および測定週を変動要因として最小二乗分散分析を行った。得られた最小二乗平均値にWOODの式をあてはめ,品種別ならびに母牛年齢別の220日乳量を算出した。子牛の体重には3次の発育曲線を個体ごとに当てはめ,10日間隔での子牛体重と日増体量(DG)ならびに生時から220日までの日増体量(220日DG)を推定した。子牛発育形質について品種,母牛年齢および子牛の性を変動要因とした最小二乗分敷分析を行った。1日乳量に対して考慮した変動要因は全て有意であった。アンガスの1日乳量はヘレフォードより高かった。2歳の母牛の1日乳量は最も低く,5-6歳および7-8歳の母牛の1日乳量が最も高かった。推定した220日乳量はアンガス,ヘレフォードおよび両品種の平均についてそれぞれ1,501kg,1,361kgおよび1,4311kgであった。DGに対して品種は有意な効果を及ぼさなかった。母牛年齢の効果は120日齢まで有意であり,子牛の性の効果は150日齢以降有意となった。各測定通における1日乳量と子牛のDOとの間の相関係数と各測定週までの累積乳量と各測定週までの子牛のDGとの間の相関係数は全て有意な正の値であった。雌子牛べースに補正した後の220日DGに対する220日乳量の回帰式は次のように得られた。

220日乳量=2,884×220日DG-1,035(f=0.80)