受胚牛の血液成分値と受胎成績の関係

陰山 聡一・山本 裕介・南橋  昭・森安  悟・伊東 季春

新得畜試研究報告 20.19-23

 胚移植における受胚牛の選定は,受胎率に影響を及ぼす重要な要因のひとつである。また最近では複数胚移植による効率的子牛生産技術が開発され,双子受胎性向上のためにもますます受胚牛選定の重要性が高まっている。
 現在一般に広く行われている選定方法は,直腸検査による卵巣所見を主体としたものである。しかしながら直腸検査は主観的判断に負うところが大きく客観的な選定基準が望まれている。
 血液成分値については,直腸検査による黄体の形状とプロジェステロン値との関係を検討し,それらと受胎成績との関逆を検討したものはいくつか見られるが受胎性,特に双子受胎性と各種血液成分値との関係について検討したものは見当たらない。
 また移植後早期の妊娠診断,更に単子受胎か双子受胎かを診断することができれば,分娩までの受胚牛の適切な管理が可能となる。
 そこで本試験では,血液成分値を受胚牛選定あるいは移植後の妊娠診断の際の指標として利用することを目的として,2胚移植を行った受胚牛について移植直前の発情日,移植日および発情回帰予定日に採血を行い,血液成分値と受胎成績との関速を検討したので報告する。