アバディーンアンガスならびにへレフォードにおける子牛の血清総蛋白質濃度と母牛の乳量ならびに子牛の増体量との関連性

藤川  朗・田村 千秋

新得畜試研究報告 21.21-24

 初乳免疫は初生子牛が抗病性を獲得する上で非常に重要であり,初乳抗体の取得に影響する要因の把握が必要である。
 人工哺乳が一般的である乳用種においては詳細な調査が行われ,子牛の初乳抗体の取得に対する主要な要因として出生から初乳摂取までの時間,初乳摂取量および初乳中免疫グロブリン濃度が報告されている。しかし,自然哺乳が一般的である肉専用種においてはこれら主要因を把握することが困難であり,母牛の泌乳能力と子牛の初乳抗体の取得との関係についての検討はほとんど行われていない。
 一方,初乳摂取後の子牛の血清免疫グロブリン濃度と総蛋白質濃度との間には高い相関関係が認められることが知られている。このため,迅速かつ安価な測定方法である屈折計による総蛋白質の測定値を初乳抗体の取得の指標として用いる研究が行われている。
 そこで,本報告ではアバディーンアンガスならびにヘレフォードにおける子牛の血清総蛋白質濃度と母牛の乳量ならびに子牛の日増体量との関連性を検討した。