Q.17)
 「土壌分類」に似た言葉に「土地分類」、「土地分級」あるいは「土地評価」と言う用語があ りますが、これらはどんな関係にあるのでしょうか。

A.17)
 「土壌」あるいは「土」は「土地」の主要構成要素の一つですが、この「土地」にはさらに地理的、気候的、社会経済的な要素が含まれます。土地を分類し評価するということは、土地利用(農地、林地、住宅地、工業団地、リゾート地など)を考える上で極めて重要なことであり、従って、土壌の調査・分類もそのなかで大きな位置を占めることになります。
 「土地分類」と言う言葉に具体的な定義はありませんが、土地を分類すると言う一般的な意味の他に国土庁が事業として行っている「土地分類諸調査」を指す場合があります。これは昭和26年の「国土調査法」に基づいて同27年から行われ、現在も続いているもので、一般に「国土調査」とも言われており、「土地をその利用の可能性によって分類・評価するために、土地利用の現況、地形・表層地質・土壌などの主要な自然的要素、災害の履歴、土地の生産力などを調査し、その成果を地図とその説明書にまとめる」ものです。土壌図の他に地形分類図、表層地質図、水系・谷密度図、土地利用現況図等をセットとしてある地域を評価し、分類しているわけです。具体的には6種類の調査事業がありますが、最も大規模なものは、昭和45年から全国的に行われている、縮尺五万分の1の「土地分類基本調査」で、五万分の1地形図を単位として行われており、全国の面積の約80%まで調査が済んでいる状況です。北海道は種種の事情から、モデル的に行った8地域以外についてはほとんど進展しておりません。
 また、「土地評価」、「土地分級」も同様に具体的な定義はありませんが、計画的な、あるいは、ある目的を持った土地利用のために、様々な土地条件に基づいてある地域を評価することを意味しています。従って、その対象地域や評価の対象となる項目は目的によってかなり異なってきます。農業分野では土壌、地形、気象条件等が主要な評価項目になるでしょうが、農産物の市場・流通を考慮に入れると大消費地からの距離や交通の利便性などの地理的条件も重要な項目になります。
農業分野におけるこの「土地評価」は、土壌の分類・評価の次のステップとして重要な研究テーマではありますが、非常に多岐の分野にわたるためなかなか難しいテーマとなっています。しかし最近は、コンピュータの発達により土壌や気象等の大量に整備されているデータを利用・加工することが容易になってきており、狭い範囲ではありますが、土地評価(あるいは土地適性評価)の具体例がぼつぼつと出て来始めています。

戻る