Q.22)
20~30年以上も前に作られた古い土壌図は現在とは相当異なっている部分があると思いま すが、土壌図の改訂を行う予定はありませんか。また、最近、リモートセンシングという手法 で、畑地や水田の腐植区分図を作ったり、土壌の水分状態を把握したりすることができるよう になったようですが、この方法をうまく使って土壌図の修正ができれば楽でしょうね。

A.22)
最初の質問は、正直言って頭の痛い問題ですね。一概に古いからと言って価値がなくなる、と言ったものではありませんが、おっしゃるとおり、現状では以下の理由によって、土壌図の中身が調査当時とは異なっていることが良くあります。(1)、(2)は農耕地そのものの改変、(3)は土壌の性質(土壌分類)の改変です。

(1)土地利用の変化(農耕地→住宅地、林地→草地等)
  (2)地形の変化(河川改修、沼地の埋立等)
 (3)土地改良事業などによる土壌の性質の変化
   ①造成土壌(大幅に性質が変わるもの)
     泥炭土への多量客土、火山性土の混層耕、表土の剥ぎ取り(旧心土が表土となる)
②排水改良による土壌の水分状態の変化
     グライ土→灰色低地土、泥炭土→黒泥土(排水に伴う有機物の分解)

 また、古くなった土壌図を修正する、あるいは再調査することは良く話題にはなりますが、全道的に作りなおすことはまず無理でしょう。現状では、全町的な土壌診断の際に頑張って再調査をするとか、あるいは、広くまとまって土地改良事業を行った地区にたいして土壌の改変具合を調査すると言った場合などにおいては、ごく単発的な土壌図の修正、再発行は可能でしょう。
 また、リモートセンシングについて言えば、この手法は、外国で土壌調査に応用している例もあり、全道的な再調査が困難な現状では、このように、広い面積を一度にカバーして(180Km四方)、土壌に関する何らかの情報を得るということは、非常に魅力的なことです。現状では、土地利用形態(植生被覆)、腐植含量、水分状態、礫含量等に関して研究中ですが、そのうち、もう少し色々な情報が分かるようになるでしょう。
全国的にも土壌図の修正の要望は強いため、農水省の委託を受けて地力保全土壌図を管理している日本土壌協会では、都道府県農試と共同で、土壌図の境界線を現在の農地分布範囲に合わせる修正作業を行っており、あと2年で終了する予定です。

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