◆カルシウム(石灰)欠乏

1.症状の特徴

1) 主に上位葉や孫づるなどの生長点付近で現れ、葉脈間が黄化し、葉縁部は褐色に壊死する。
  葉は小型で変形するとともに、新葉形成が抑制される。
2) 葉が裏側へ激しく巻き込む「落下傘葉」となる。
3) 中位葉にも葉脈間に直径2〜3mmの褐色斑点が現れることがある。
4) 果実には、果皮の軟化および果肉がスポンジ状となる症状が現れ、果皮表面からは赤色の粘液がしみ出す。激しい場合は、果実の下半球が水浸状に腐敗する「尻腐れ」症状も発生する。

 

2.発生しやすい条件

1) 土壌中の窒素や塩基類の過剰により、カルシウムの吸収が抑制されると発生しやすい。
2) 乾燥条件により発生しやすい。
3) 湿害などによる根いたみによっても、カルシウム吸収は著しく抑制される。

 

3.観察のポイント

1) 「落下傘葉」と上位葉の変形が特徴的。
2) カルシウムは体内で移動しにくいために、葉脈間の黄化症状は生長点付近で現れやすい。


黄化症状と落下傘葉

   

中位葉の褐色斑点

写真8 上位葉では葉脈間に黄化症状が生ずるとともに、葉が裏側へ巻き込む「落下傘葉」となる。新葉形成が停止する。

   

写真9 中位葉に現れた褐色斑点。

果実の尻腐れ症状
写真10 障害が顕著に現れた場合、果実
肥大の途中で「尻腐れ」症状が見られる。