各種野菜・花きのアシグロハモグリバエ      

 平成13年9月、胆振支庁管内のほうれんそう(写真下)・花き栽培ハウスにおいてハモグリバエ成・幼虫による被害が発生した。また、平成15年6月には同管内の他地点の花き栽培ハウスでも同一害虫の発生が認められた。発生種について精査した結果、本種は日本では記録のなかったアシグロハモグリバエLiriomyza huidobrensis (Blanchard)であることが確認された。本種は道内に既発のナスハモグリバエと比較して有効薬剤が少ないとされていることから、野菜・花き類にハモグリバエが多発した場合には注意が必要である。

本種幼虫は、各種野菜・花き類の葉に潜り、線状の潜葉痕を形成する。道内で寄生の確認されている作物は、ほうれんそう、トマト(次頁写真上)、パプリカ、ばれいしょ、うり類、セルリー、プチアスター(次頁写真中)、マリーゴールド、キク、ヒマワリ、シュッコンカスミソウ、カーネーション、サポナリア、トルコギキョウ、カンパニュラ、ナスタチウムなどである。
また、イヌホオズキやはこべなどの雑草にも好んで寄生する。潜葉痕は葉脈沿いに集中するのが特徴である。老熟幼虫は葉から脱出して土中や植物体表面に付着して蛹化し、この点ではナスハモグリバエと同じである。成虫(次頁写真下)は体長2mm程度の小型のハエで、体色は黄色と黒色で同属のナスハモグリバエ、マメハモグリバエなどと同じであるが、胸部側面や脚が黒ずむ点でこれら近縁種とは異なる。
また、他種が寄生する事例の少ないほうれんそうやカーネーションにハモグリバエが寄生した場合は、本種である可能性がある。なお、本種は休眠性をもたず、道内では露地での越冬が困難である。したがって、冬期間のハウスのビニール除去は、本種の根絶対策として有効である。

                        (防除所予察課)

戻る