試験研究は今 No.379「マリンネット北海道について」(1999年3月26日)

マリンネット北海道について

整備の状況

  水産試験場を中心として支庁、指導所、各漁協を通信回線で結ぶマリンネット北海道の整備は、平成10年度に水産試験場と水産技術普及指導所などに機器導入を行い、各種の水産技術情報を処理するプログラムの開発を行いました。

  これにより、道立の水産試験場、水産孵化場、水産技術普及指導所がネットワークで結ばれ、技術情報の交換や各種のデータベースの検索が可能となりました。

  このネットワークは平成12年度には沿海全漁協が結ばれた大規模な情報ネットワークとなります。

目指すもの

  本道では、これまで水産技術のデータベース化はほとんどなされておらず、情報の収集・解析に非常な労力を必要としておりました。マリンネット北海道では各種の調査研究データを蓄積しデータベースを構築するとともに、それらのデータベースを検索し、解析するプログラムを開発しました。これにより、情報の一元化と検索が可能となり、漁業者の皆さんへの情報提供が迅速に行えるようになります。

  具体的な事例としては、ホタテガイ養殖に欠かせない浮遊幼生の分布情報や、養殖海域の水温情報など、これまで各指導所で行ってきた調査データが一元化され検索することが可能となっています。これにより隣接海域の情報がリアルタイムで入手でき、採苗予測に生かすことが可能となります。

  各地で行っている種苗放流の放流・採捕情報についてもデータベースに情報が蓄積され、放流効果の判別が容易になります。

  マリンネット北海道で実現しようとしているもっとも大きな目的は、各漁協の販売情報を収集して北海道水産統計やTACの報告を自動化する「市場水揚げ情報収集管理システム」の構築です。

  平成10年度は石狩、檜山、十勝、網走の4支庁17漁協にマリンネットの端末機を整備し、漁獲情報の送信が始まっています。

  今後は平成11年度に宗谷、釧路、根室、渡島、日高支庁のオフコンがある漁協についてシステムを導入し、平成12年度には残りの沿海漁協にシステムを導入していく予定です。平成12年度に実施を予定している漁協の中には販売情報の管理が電算化されていないところもありますが、パソコン版の販売システムを導入していただくことになります。

  このシステムを実現するためには各漁協の漁業種類や魚種を全道統一の漁業種類、魚種に変換する必要があり、平成11年度に実施する51漁協全てで調査が必要となりますので、実施の際には各漁協の市場担当者の協力をお願いします。

  平成13年度にはすべての沿海漁協の販売データがこのネットワークで収集できるようになりますが、このデータはリアルタイムに漁獲情報を把握できることから、水産試験場で行っている資源評価に生かされ、的確な資源の予測が可能となります。

情報提供

  インターネットの普及はめざましいものがあり、ホームページの検索により様々な情報を得ることが可能となっています。

  マリンネット北海道においても漁海況情報や栽培漁業に役立つ情報などを漁業者の皆さんに提供してまいります。その主な内容は下表のようなものとなります。

公開を想定している情報の内容
海況情報 水温情報 NOAA48時間合成表面水温分布画像 毎日
NOAA48時間合成表面等水温分布図 毎日
海域別鉛直水温状況 2ヶ月毎
水深別等水温平面分布 2ヶ月毎
ホタテガイ情報 ホタテガイ養殖技術情報 浮遊幼生分布情報 随時
採苗器投入情報 随時
栽培情報 海域別種苗放流実施情報
養殖(中間育成)技術情報
標識放流再捕情報 随 時
魚種毎の飼育管理技術情報 随時
魚病防疫情報 魚病の発生状況と予防のための技術的情報 随時
内水面情報 養殖技術情報 飼育管理に関する留意事項の情報 随時
種苗放流情報 サケ・マス放流実績と今後の予定 随時
漁海況情報 漁場情報 漁期前、漁期中における漁獲予測と漁獲動向 随時
加工技術情報 加工技術情報 加工技術に関する情報検索 随時
刊行物・報告書 研究成果情報 成果情報DBの検索 随時
北水試研究報告の全文登録 発行毎
北水試だよりの全文登録 発行毎
試験研究は今 発行毎
水産試験場最新成果集 発行毎
統計情報 市場水揚げ情報 市場の水揚げ状況(月別等生産高速報) 月1回
北海道水産統計   年1回
内水面漁獲統計情報 河川・湖沼での漁獲状況 年1回

  このようにマリンネット北海道では多様な情報を取り扱うこととなりますが、特に漁獲データは公表するタイミングによって市場の動向を左右することにもなりますので、取扱いについては、関係者の十分な合意を得て行っていく必要があります。

  全国的にも例のない大規模な水産情報ネットワークであるマリンネット北海道の成功には漁協によるところが大きくなっていますので、協力をお願いしますとともに新鮮で価値のある情報の提供に努め、本道水産の情報ネットワークとして多くの皆さんに利用していただけるよう内容を充実させていきたいと思います。

(水産林務部栽培振興課(情報システム主査))

ページのトップへ