ハタハタ:はたはた刺し網漁業(日本海)

ハタハタ

漁業の情報

漁業許可等の区分 第二種共同漁業権漁業
主な操業地域 石狩湾海域各地先
取材地 石狩振興局管内石狩市厚田区
漁場 水深1~10メートルの主に岩礁地帯(一部禁漁区あり)
漁具 刺し網
目合1.4寸(4.2センチメートル)以上、掛目100以内に規制
漁期 10月下旬から12月末
漁船規模 船外機船数トン
出荷形態 鮮魚、飯寿司加工

対象魚の情報

標準和名 ハタハタ
英名 sailfin sandfish
科目 スズキ目ハタハタ科
学名 Arctoscopus japonicus (Steindachner)
俗名、地方名 カミナリウオ(東北地方)
混獲魚 カジカ類、ソイ類
道内主産地 日本海沿岸、オホーツク海沿岸、根室海峡、太平洋沿岸釧路、日高及び噴火湾

漁業のすがた

 北海道沿岸でのハタハタの主な産地は、石狩、網走、根室、釧路、日高及び噴火湾が知られています。
 日本海における主な漁獲は、9月から10月は沖合底曳き網漁業やえびこぎ網漁業で漁獲され、11月から12月上旬には、産卵のために沿岸に来遊した産卵親魚を獲っています。中でも主な産卵場となっている厚田海域では、古くからはたはた刺し網漁業や小型定置網漁業が行われていました。しかし、日本海全体の漁獲量の落ち込みに伴い、厚田海域での漁獲量も1962年頃の530トンをピークに1982年以降20トン前後になってしまいました。
 その後、沖合の漁業者と沿岸の漁業者が話し合い、資源保護が提唱され2003年現在で152トンを漁獲するまでになり、資源の回復傾向がみられています。

増殖と管理

 北海道では、漁業者などがハタハタ資源の増大対策に強い関心を示しており、各地で増殖事業や資源管理に取り組んでいます。
 増殖事業は、寄りブリコ(浜に打ち上げられたハタハタの卵塊)の回収と人工受精卵の海中垂下、産卵網の設置・回収と人工受精卵の陸上水槽でのふ化・中間育成などが行われています。
 また、資源管理として、網地の目合規制(目合1.4寸(4.2センチメートル)など)、網の使用反数制限、禁漁区の設定などが主に行われています。特に、日本海北部の海域では、沖合漁業者と沿岸漁業者が構成員となり日本海北区ハタハタ漁業者実践協議会を設立して資源管理計画の策定などを行っています。

写真で見る

漁具・準備
  • 刺し網:網の準備をしています。刺し網の浮子と沈子を別々の籠に収めて投網の段取りをします。

  • 出漁準備:漁場へ向かうため刺し網の道具一式(アンカー、ボンデン、網など)を船に積み込みます。

  • 刺し網の設置された概念図:投網された刺し網はこのような形で海中に設置されます。

操業

  • 漁場へ:網を積み込み漁場まで疾走します。

  • 投網1:網の投網開始時にボンデン(浮標)とアンカーを投入し、下端に「なつ石(沈子)」を付けて着底させます。

  • 投網2:投網終了時にアンカーを曳き、網を張って設置完了です。

  • 揚網1:翌早朝、暗いうちから投網した網を回収します。網をドラムに掛け巻いていきます。大漁に羅網(ケラ掛かり)の時はこの時にわかります。魚を見るときが一番、胸躍るときです。

  • 揚網2:回収した刺し網を籠に入れ、ほかの網と絡まないようにして持ち帰ります。

  • 揚網3:沖から持ち帰った網を陸揚げします。各漁業者の作業場での網外しが待っています。

  • 網外し:出面(でめん)さん(陸仕事担当のおばさんたち)が総出で魚を網から外します。漁がある時には話も弾みます。

出荷・計量
  • 出荷1:外したハタハタを銘柄別(雌、雄、子抜けなど)に仕分けします。

  • 出荷2:大漁の時は市場内は大賑わいとなります。

  • 計量1:銘柄別に仕分けされたハタハタを計量し、下氷した発泡スチロール箱に正味5kgずつ箱詰めしていきます。

  • 計量2:手際よく計量し、箱に詰めて出荷を待ちます。

増殖活動
  • 標識付け:ハタハタの移動経路を調査するため採卵の終わった親魚に標識を打って放流しています。

  • 標識魚:標識を打たれたハタハタです。撮影後すぐに放流してあげます。

  • 寄りブリコの回収:陸に流れ着いたブリコ(ハタハタの卵塊)を漁業者や職員で拾い集め水槽に収容して海中に垂下し、自然ふ化の手助けをしています。

  • 寄りブリコ:打ち上げられたブリコの姿です。この状態から海藻を全部取り除き籠に収容します。

  • 寄りブリコの掃除:拾い集めたブリコを水槽に収容するため海藻やゴミを取り除き小分けにして運んでいます。

  • ブリコの蓄養:回収したブリコの管理水槽です。漁業者らが持ち込んだブリコを一時蓄養しています。

  • ブリコの収容:ブリコを海中に垂下するため丸籠に収容しています。

  • ブリコ収容作業:漁業者全員で作業にあたります。

  • 垂下施設の設置:垂下施設を設置し、ブリコを収容した籠を海中に垂下します。ふ出した稚魚が大きくなって戻ってくるよう願いながら作業します。

  • 垂下作業:垂下施設を設置し、ブリコを収容した籠を海中に垂下します。

協力:石狩振興局管内/石狩湾漁業協同組合 厚田小型動力船部会
取材:石狩地区水産技術普及指導所

最終更新日:2013年03月01日

ページのトップへ