ホタテガイ:ほたてがい養殖漁業(種苗生産)

漁業の情報
漁業許可等の区分 | 第一種区画漁業権漁業 |
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主な操業地域 | 留萌、網走、宗谷 振興局管内 |
取材地 | 留萌振興局管内増毛町・小平町 |
漁場 | 水深40メートル~60メートル |
漁具 | 養殖資材一式 採苗器:内網(40×80センチメートルの大きさを2枚使用)と外網で構成され材質はともにネトロンネット、採苗器2袋を一組として15~20組連結して垂下 育成籠:パールネット籠(通称:ザブトン籠)で、目合いは仮分散で7厘~2分(2.1~6.1ミリメートル)、本分散で2分5厘~3分(7.6~9.1ミリメートル) 籠を15~17個連結して採苗器と育成籠を垂下するための養殖施設のロープは、10トン型ブロックで固定されている 採苗器と育成籠を吊り上げるための漁業用クレーン |
漁期 | 3月~5月 |
漁船規模 | 10トン未満、19トン |
出荷形態 | 放流用種苗 魚箱20キログラム詰め |
対象魚の情報
標準和名 | ホタテガイ |
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英名 | giant ezo scallop、Japanese scallop |
科目 | カキ目イタヤガイ科 |
学名 | Mizuhopecten yessoensis (Jay) |
俗名、地方名 | ホタテ、稚貝 |
混獲魚 | なし |
道内主産地 | 日本海北部海域、オホーツク海域 |
漁業のすがた
ほたてがい養殖漁業(種苗生産)は、4月頃生まれる天然のホタテガイ幼生を採苗器に付着させて稚貝を採取して養殖します。採苗器の垂下は、各種の調査結果から適切な時期を判断して例年5月中旬頃に設置され、このことがほたてがい養殖漁業で最も重要なことでもあります。
採苗器に付着した稚貝は、ヒトデの食害などを避けるため7月中旬~8月上旬までの期間に育成籠に仮収容されます。その後、9月中旬~10月上旬までの期間に大きな目合いの育成籠(パールネット:ザブトン籠)に収容密度を少なくして入替えられ出荷まで育成されます。
育成期間中は、養殖施設が成長したホタテガイや付着生物の重みで沈み育成籠が海底に着底しないように浮力を付ける作業や養殖施設の見回りを月2回ほど行われます。
翌年3月頃から出荷作業が行われます。陸揚げされたホタテガイは、育成籠から取り出された後に検品作業が行われ、出荷用の魚箱などに詰められ保冷トラックに積み込まれます。その後、主にオホーツク海のホタテガイ放流漁場に放流されます。また、ほたてがい養殖漁業は、ほとんどの地区で重要な漁業であるとともに、これに従事する雇用者も多いことから地域の重要な産業でもあります。
採苗器に付着した稚貝は、ヒトデの食害などを避けるため7月中旬~8月上旬までの期間に育成籠に仮収容されます。その後、9月中旬~10月上旬までの期間に大きな目合いの育成籠(パールネット:ザブトン籠)に収容密度を少なくして入替えられ出荷まで育成されます。
育成期間中は、養殖施設が成長したホタテガイや付着生物の重みで沈み育成籠が海底に着底しないように浮力を付ける作業や養殖施設の見回りを月2回ほど行われます。
翌年3月頃から出荷作業が行われます。陸揚げされたホタテガイは、育成籠から取り出された後に検品作業が行われ、出荷用の魚箱などに詰められ保冷トラックに積み込まれます。その後、主にオホーツク海のホタテガイ放流漁場に放流されます。また、ほたてがい養殖漁業は、ほとんどの地区で重要な漁業であるとともに、これに従事する雇用者も多いことから地域の重要な産業でもあります。
増殖と管理
ほたてがい養殖技術は確立されていますが、海洋環境は毎年異なることから、海洋・気象変化に注意しながら養殖施設の管理を行っています。特に放流用種苗として生産されるホタテガイは、安定供給と健苗性が重要であることから成長促進、異常貝の出現を抑えるなどの努力を行っています。
また、天然採苗による付着稚貝の必要量確保は最も重要なことであることから日々、調査、研究を積み重ねています。
また、天然採苗による付着稚貝の必要量確保は最も重要なことであることから日々、調査、研究を積み重ねています。
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漁具・施設図
採苗
ホタテガイが付着する5月に採苗器を投入します。7月にその採苗器を引揚げ、稚貝を確保します。
仮分散
分散作業は、手際良く、数多くのホタテガイ稚貝を選別するため、多くの人手が必要となります。
夏と秋に行われる分散作業には、多くの人が集まり、浜は活気づきます。
夏と秋に行われる分散作業には、多くの人が集まり、浜は活気づきます。
本分散
出荷
分散を終えたホタテガイ稚貝は、籠に収容され沖合の養殖施設に垂下します。これからはホタテガイの成長や生残に注意しながら、調整玉の取り付けなど手まめに管理します。
こうして育成管理されたホタテガイ稚貝は、翌年3月から5月にかけてオホーツク海の漁業協同組合に出荷され放流されます。
こうして育成管理されたホタテガイ稚貝は、翌年3月から5月にかけてオホーツク海の漁業協同組合に出荷され放流されます。
協力:留萌振興局管内/増毛漁業協同組合 増毛ホタテ養殖部会
新星マリン漁業協同組合 臼谷帆立養殖部会
取材:留萌南部地区水産技術普及指導所