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特集 平成15年度研究成果発表会
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 ● 特集 平成15年度研究成果発表会
乱尺材対応型自動桟積装置の開発
性能部 防火性能科 由田 茂一
1.研究の背景とねらい
 住宅の柱や梁に使う木材(針葉樹材)は,ほとんどが長さの決まった木材(定尺材)を乾燥して作られます。従って,乾燥する時に必要な桟積(木材をすき間をあけ,整頓して大きなブロック状に積み重ねること)は比較的に自動化しやすく,徐々に使われるようになってきました。
 これにたいして,家具や階段などの内装に広く使われている集成材は中途半端でバラバラの寸法の木材(乱尺材と言います)を乾燥した後,接着して作ります。乱尺材を乾燥するときの桟積は自動化が難しいことから,手作業で行われていますが,多くの時間を要するだけではなく熟練も必要です。これを自動化することで省力化とコストダウンを図ることができます。
 そこで,乱尺材の自動桟積装置を開発しました。

2.研究成果の内容
 自動桟積装置は写真1のように,木材を吊るクレーンにいくつかの装置が組み合わさってできています。クレーンを操作するのはコンピュータですが,手作業で行われている桟積を自動化するには,まず,乱尺材をどのように敷き詰めると最も効率がいいかをコンピュータで計算させなければいけません。今回は幅の決まった乱尺材を対象に,長さごとの数量の割合(頻度分布)などから理想的な敷き詰め方(配置)を決定するソフトウェアを作り,コンピュータに計算させました。
 また,桟積の際には上下の木材間にすき間を設けるための細い棒(桟木)を挟みますが,これを自動で行うための装置(写真2)の開発も必要でした。

3.研究成果の利用
 今回試作した自動桟積装置では,コンピュータの操作,原料となる木材と桟木を装置に供給する作業以外は自動化することができました。
 敷き詰め方を決定するソフトウェアは,桟積だけでなく,長さがバラバラであったり,種類が多いものを並べる必要がある場合(例えば工場内に一時的に原材料を保管するなど)にも使えます。また,桟木を挟む装置は針葉樹材の桟積装置(オートスタッカ)にも使えるため,多くの製材工場で利用可能です。
 現在は乱尺材を一枚ずつ搬送して桟積する縮小サイズの機械を試作した段階ですが,実大の機械への応用を検討していきます。
  

写真1 試作した乱尺材の配置装置

写真2 試作した桟木配置装置
 
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