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平成16年度 林産試験場の試験研究の紹介
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 II.木質資源の有効利用を図る技術開発 (新規1課題,継続5課題)
 
木質系バイオマスのサーマルリサイクルに関する研究(一般:H15〜17)
 森林から出る間伐材,林地残材や,製材工場などから出る廃材は何十,何百か所に分散しています。これらの木質バイオマスに対しては出た所に近い地域で消費する分散型のエネルギー利用システムが有効であると考えます。このシステムでは木質バイオマスを燃料とした家庭用の小型(100kW以下)コジェネレーションシステム(電気・熱供給システム)がバイオマス消費の中核となります。この研究ではこのようなシステムを構築するために,@各種バイオマスの燃焼特性の分析調査A各種バイオマスを燃料とした小型のガス化炉の試作,B北海道に適したモデルプランの提言を行います。
木質ペレット
 
流木等木質廃棄物の改質技術の開発(一般:H14〜16)
 大雨や台風など気象災害が発生すると,枝葉,幼木にとどまらず,抜根,大径木までも下流域のダム,河川敷に流出します。これらの流出,漂流物の放置は景観のみならず,施設や設備の破損を引き起こし,腐朽による汚水,悪臭発生の原因となります。これまで流木は,舗装材,マルチング材などに利用されてはいますが,土砂の混入や休眠種子,病害虫,病原菌が懸念され,さらに一部の樹種には植物生長阻害物質が含まれるため,幅広い利用には至っていません。そのため,迅速かつ効果的に休眠種子,病害虫や病原菌の失活,植物阻害物質の無害化を図る改質装置の開発を行っています。
流木等の木質廃棄物の山
 
モバイルコンポスターの開発(重点:H15〜16)
 北海道ではカニやホタテなどの水産資源が豊富で大量に獲れます。さまざまな食材に加工されて出荷していますが,このときに大量に水産廃棄物(カニ殻・甲羅,ヒトデ等)も出てきます。これらは堆肥にすれば自然に戻すことができますが,家畜の糞尿のように屋外で堆肥にしようとすると,悪臭,汚水が出るだけでなく,季節によって温度や湿度が変わるのでうまく発酵できないこともあります。また,できるだけ現地(港など)で堆肥化することで輸送費などのコストを下げることができます。そこで,トラックなどに載せて持ち運ぶことができる大きさで,悪臭,汚水が発生しないように密閉でき,温度や湿度を一定に保つことができる堆肥化装置(モバイルコンポスター)の開発を進めています。
ヒトデ
 
木質系廃棄物中に含まれる塗料及び接着剤の溶脱と生分解性の解明(一般:H14〜17)
 木材は土に埋めれば,土になります。これを生分解性といいます。一方で,解体した住宅から出る集成材や合板,捨てられた家具などの木質系廃棄物には塗料や接着剤が使われています。これらは生分解性も溶脱(分解しないで流れ出すこと)もないとされていますので,木質系廃棄物は通常再利用されずに埋め立てられています。この研究では塗料や接着剤の生分解性,溶脱について改めて検討します。この成果は廃棄物の適正な処分方法に対する資料となるだけでなく,土壌改良剤,敷料,堆肥などへの再利用に向けた新しい提案につながるものと考えています。
堆肥化の実験
 
家屋解体によって発生するCCA処理木材の分別方法の検討(重点:H15〜16)
 防腐処理剤CCA(クロム,銅,ヒ素)を使った木材はかつて大量に住宅などに使用されました。現在は使われていませんが,今後取り壊される住宅から出る処理木材は法律により,他の木材と分別して処理しなければなりません。しかし,その分別・廃棄方法については具体的方策が示されていません。この研究では,家屋解体現場で簡便にCCA処理木材の識別を行う方法を検討し,分別作業手順を提案します。
解体家屋土台に含まれるCCA識別調査
 
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