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Q&A 先月の技術相談から 窓の結露
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Q&A 先月の技術相談から

Q:北海道で窓の販売を行っています。窓に結露が発生する条件について詳しく教えてください。


A:北海道のような寒冷地では,室内と屋外の温度差が大きくなる冬期間に室内側の窓表面に結露が発生することがあります。このような結露は,目に見えるところに発生するので問題になりやすいという性格を持っています。

 結露は,窓の表面温度が室内の温度・湿度で決まる露点温度と呼ばれる温度より下がると発生します。従って,窓に結露が発生する条件は室内の温度・湿度と外気の温度,そして窓の断熱性能で決まります。

 窓の断熱性能は,「熱貫流抵抗値」,「熱貫流率」などで示されます。次世代省エネ基準では北海道仕様の窓として熱貫流率は2.33W/m2K以下であることとしています(一部地域を除く)。
 この数字はどの程度の性能を示しているのでしょうか。例えば,室内温度20℃,湿度60%の部屋では露点が約12℃になります。熱貫流率2.33W/m2Kの窓が付いているときは,外気温度が-10℃以下で結露すると計算されます(図1)。熱貫流率が小さいほど,結露しにくくなります。

図1 結露する外気温度の計算例写真1 断熱型サッシの温度分布

 計算例では窓のどの場所も表面温度が均一であることを条件としましたが,実際には表面温度が均一になることはありません。写真1は断熱型窓の温度分布の一例ですが,ガラスの外周部が他の部分に比べて低い温度になっています。これは窓の構造が原因です。北海道では断熱性に優れたペアガラスが多く使われていますが,ペアガラスの外周には乾燥材を入れたスペーサが挟み込まれています。スペーサにアルミなどの熱を伝えやすい材料が使われているとこのような状況になります。そのため,外気温度が予想外に低くなったり,室内の湿度が高くなったりすると,窓枠にも結露が発生する危険があります。結露を防ぐには,窓の細部の性能や構造が重要であることがおわかりいただけたでしょうか。

 窓の断熱性能は日進月歩の技術開発で改善されていますが,結露を完全になくすことはとても難しいことです。さまざまな材料が窓に使われているなかで,木材は熱を伝えにくいだけでなく,表面に微細な穴があり,素材自体が調湿性をもっているので,木製のサッシは結露に対して非常に有利です。

(性能部 性能開発科長 平間 昭光)
 
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