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林産試だより2005年1月号 年頭のごあいさつ
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年頭のごあいさつ

北海道立林産試験場長  甲斐 武治郎

場長ポートレート

 新年あけましておめでとうございます。年頭にあたりましてごあいさつを申し上げますとともに,昨年中に頂きました林産試験場へのご協力,ご助言に心から感謝いたします。

 昨年を振り返ってみますと,スポーツ関連の明るいニュースが続き,夏の全国高校野球大会での駒大苫小牧高校の優勝は,大変うれしいニュースでした。一方で,一昨年の台風10号にも増して大型の台風18号は,全国に被害をもたらし,北海道の森林にも甚大な被害があったことは記憶に新しいところですが,被害木の適切な利用が図られるよう,当場もプロジェクトチームを組んで対応に努めております。

 世界に目を向けますと,ロシアが調印することを表明したことで京都議定書の発効が確実となりました。温暖化ガスの抑制において木材の担うところは大きいものがあります。さらに,中国の経済成長が著しいことから,大量の木材が中国に輸入され続けていくといった懸念もあります。北海道は全国平均に比べて地域材の利用率は高いわけですが,それでも6割は輸入材ということで,こうした情勢には無関心ではいられません。我々も,木材の有効利用についてますます努力していかねばならないと気持ちを新たにしているところです。

 国際情勢もさることながら,全国的なものとして,木材の地産地消を進める動きが活発です。これは地域の木材を身近で使おうという,当たり前とも言えることですが,これができなくなっている現状を再認識して,自らの地域の山林に目を向け直すものだと思います。北海道でも地材地消の推進ということで新たに住宅を建てる方に,抽選で道産材を提供するといった取り組みも行なわれているほか,各地で林産試験場も協力したシンポジウムや体験ツアーが開催されています。

 地材地消の進展に伴い,バイオマスもキーワードになると思います。木材といえば柱材や板材などとしての利用がまっ先に思い浮かびますが,これらを生産する過程でできる端材やチップ,おが粉などや,製材に利用できない木材を,敷料,燃料,環境資材などとして利用していくことも地材地消の中で大切な位置づけになると思います。

 林産試験場では,これらの動きを技術面で支えるためにさまざまな情報を提供してきました。たとえば,間伐材を使う土木施設における,木材の腐朽と耐用年数の関係を明らかにして,道の「土木用木材・木製品設計マニュアル」に追記し,その利用が始まったところです。また,今後大量に発生し,分別方法の提案が待たれていたCCA処理木材の取扱いについて,「家屋解体工事におけるCCA処理木材分別の手引き」としてまとめ,建設行政部門と連携して普及しています。

 今後とも,林産試験場では成果をタイムリーにスピーディーにわかりやすく発信していくとともに,積極的に地域にお伺いして研究成果を具体的に紹介させていただくなかで,企業との連携を強めていきたいと考えています。引き続き,地域の木材産業の活性化・雇用促進を図るべく,試験研究とその普及,技術支援に努めてまいりますので,本年も変わらぬご協力,ご支援を頂きますようお願い申し上げます。

 
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