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林産試だより2005年1月号 Q&A 先月の技術相談から<木材の等級>
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Q&A 先月の技術相談から

Q:一般住宅の建築に使われている木材の等級(品質)の基準,特に節に関する規定について教えてください。


A:節などの欠点は,強度性能を保証する上においても,化粧面(外観)からも,重要な要因として各種製材の日本農林規格(JAS)の中で等級ごとに詳しく基準が定められています。この基準は機械を使った等級区分を除いて,目視による規定となっています。


 品質に関わる表示

 JASは平成3年7月に針葉樹構造用製材の規格が施行され,造作用が平成9年1月より施行されています。それ以前は,強度面からは特等・1等・2等の等級,化粧面からは四方無節・二方上小節などの役物基準が用いられ,両者を組み合わせた表示がされていました。

 現在は,強度面を重視した構造用製材,外観を重視した造作用製材に大きく分類され,さらに用途・寸法によって細かく規定値が定められています。目視等級区分構造用製材には,甲種構造材構造用I(主に薄板・垂木など)・甲種構造材構造用II(主に梁・桁など)・乙種構造材(主に柱)という種類と,1級(★★★)・2級(★★)・3級(★)という等級が表示され,造作用製材には等級に応じて,無節・上小節・小節が表示されます。


 構造用製材の規定

 強度を重視していますので,材の実質幅に関わる節の大きさと位置が問題となります。

 節の大きさ(径)については図1のように材の幅に対してどれだけの割合を占めるか(径比)が基準になります。最も大きい径比を使って等級付けします。次に,材長方向15cm以内にある集中節を確認します。集中節はそれぞれの節の径比の合計が格付け(等級付け)の対象となります(図2)。

 甲種構造用IIでは広い方の材面を材縁(端から材幅の1/4まで)と中央に分け,異なる基準値で等級付けします。材縁にある節は強度に及ぼす影響が大きいため,中央の径比より厳しい基準で格付けします。

 節以外にも丸身,貫通割れ,繊維傾斜,曲がりなどの検査をして,最も悪い項目で格付けします。



図1 節径と径比


図2 集中節

 造作用製材の規定

 人の目に触れる材料が対象ですので,化粧性を重視した規格といえます。

 節の大きさの考え方が構造用と異なり,一つの節の最も長い径(長径)で格付けします。大きさだけでなく,数も問題となり,さらに腐朽や虫穴,丸身,髄心などの欠点も重要です。

 無節では節がないことが第一で,他の欠点もないことが必要です。上小節では,生節で長径10mm,死節で5mm以下,かつ材長2m未満で3個以内,2m以上で4個以内,ただし材幅210mm以上では6個以内など事細かく決められています。また,板類と角類で異なり,角類では欠点のない材面数に応じて四方無節,一方無節,二方上小節などと表示します。

 製材の等級格付けに関する検査項目・検査方法を大まかにお話ししました。詳しくは,全国木材組合連合会,北海道林産物検査会や日刊木材新聞社から「製材のポケット版規格並びに解説」が販売されていますので入手をお薦めします。

(製材乾燥科 中嶌 厚)
 
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