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林産試だより2005年1月号 職場紹介<第10回 利用部 物性利用科>
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職場紹介  第10回 利用部 物性利用科
 物性利用科では木質資源を有効に利用するために,炭化物・粉砕物等の高度な物性利用に関して試験研究を行っています。

● 最近の研究内容

(1)炭化物に関する研究
 木炭は古くから燃料として庶民に愛されてきました。しかし,近年はその多孔質な性質を利用した土壌改良材や有害物質吸着材などの環境資材としての用途が増加しています。
1.トドマツのファイバーを350℃で熱処理することにより,油のみを吸い水に浮く(疎水性を持つ)油吸着材を開発しました(写真1)。
2.トドマツのおが粉を700℃で炭化することにより,キシレン・トルエンなどのVOCを活性炭並みに吸着する性能を付与できることを明らかにしました。

(2)エネルギー利用に関する研究
 地球温暖化の原因となる二酸化炭素の発生を抑制するために,空気中の二酸化炭素を固定し再生産可能(カーボンニュートラル)な木質系バイオマスによる化石燃料の代替が注目されています。
1.トドマツやカラマツなどの北海道産バイオマスを原料として木質ペレット燃料を試作し,性能評価を行いました。
2.木質系バイオマスを活用した小型の発電システムを開発するために,ガス化発電の検討を行っています。



写真1 トドマツファイバーの油吸着材

● 設備

 物性利用科では,炭化物製造装置・ペレット製造装置や各種物性の測定装置を所有しており,木炭などの製造から,その性能測定に至るまで一貫して試験することが可能です。

1.気密式函型電気炉
 炭化物に新たな物性を付与するため,真空や窒素雰囲気下で木質材料等の炭化を行うことが可能です(写真2)。

2.ペレット製造装置
 おが粉状の粉砕物を熱と圧力で成形し,燃料や飼料を製造することができます(写真3)。

3.調湿機能測定用装置
 湿度や温度を変化させて炭化物等の湿度調整性能を測定することができます(写真4)。

4.水銀ポロシメーター
 炭化物等の吸着性能の指標となる比表面積などを計ることができます(写真5)。


写真2 気密式函型電気炉

写真3 ペレット製造装置

写真4 調湿機能測定用装置

写真5 水銀ポロシメーター

● 技術支援

 物性利用科では,JISなどに準じて木炭や木酢液などの性能評価を行っています。また,木炭・木酢液やペレット燃料の製造や性能に関して技術相談や技術指導を行っています。

 
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