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林産試だより2005年6月号 職場紹介 性能部 耐朽性能科
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職場紹介  第15回 性能部 耐朽性能科
 耐朽性能科では,様々な木質材料および木質構造物に発生する腐朽などの生物劣化を防止し,耐朽性を向上させるための研究を進めています。

●最近の研究内容

1)屋外における木材の耐朽性(耐久性)に関する研究

 環境に優しい材料として木材が注目され,間伐材をはじめとした木材の屋外での使用が増加しています。それに伴い,屋外での耐朽性向上技術や耐用年数を予測する技術が求められています。そこで,道内の各地において,公園などに設置された木製遊具,あるいは河川環境や治山用途での土木資材の耐朽性を調べ(写真1),保存処理材を含めた木材における腐朽の経時変化を明らかにしました。これらの結果を集約し,腐朽による強度低下を考慮して目的の耐用年数まで機能する土木構造物の設計方法を提示しました。また,海中に設置された場合を想定した試験も行い,保存処理材の海虫(フナクイムシなど)に対する抵抗性を調べました(写真2)。その他,様々な環境における木材の耐朽性向上に関する研究を進めています。

写真1 屋外における木材の耐朽性調査写真2 海虫による被害

2)環境に配慮した木材保存技術に関する研究

 近年,環境に対する負荷を考慮して,低毒性薬剤や天然由来成分を用いた木材保存処理技術が求められています。そのような要望に対応するため,低毒性の保存処理薬剤で処理された道産材の性能評価・分析手法の確立,樹木成分をはじめとした天然由来成分を木材保存剤として利用するための検討などを行っています。

3)住宅の耐久性・維持管理に関する研究写真3 床下腐朽(左)とDNAによる腐朽菌の同定(右)

 品確法,あるいは耐震補強に関する法改正等,住宅の長寿命化,維持管理が重要視されはじめました。しかし,構造的な強度が確保されたとしても,腐朽が生じるとその性能が著しく損なわれます。そこで,通常は目視だけでは発見しにくい早期の腐朽を発見するために,木材から腐朽菌のDNAを検出する技術を開発しました(写真3)。この技術は,住宅の生物劣化診断に応用できるため,機器類を用いた非破壊的な腐朽検査方法も併用した,総合的な劣化診断手法を開発するための研究を進めています。

4)その他の研究

 敵(腐朽)に勝つには,まず敵(腐朽)を知ること。そういった考え方で,腐朽を長所に変える研究(用途に応じて耐久性をコントロールできる製品の開発),あるいは腐朽菌をはじめとした微生物を木材保存に利用するための研究などにも着手しています。


●技術支援写真4 防腐性能試験

 木材の耐朽性および木材保存剤の性能を把握するための試験方法が,いくつかの規格で定められています。
 耐朽性能科では依頼試験や共同研究・受託研究を通じて,これらの規格試験による評価,および基準を満たすための技術開発を行い,企業への支援を行っています(写真4)。

 
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