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林産試だより2005年9月号 職場紹介 第18回 性能部 接着塗装科
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職場紹介  第18回 性能部 接着塗装科

 接着塗装科は,木材等に使用される接着剤や塗料などの性能を評価し,性能の向上および機能を付加させるための研究を進めています。


●最近の研究内容

(1)木質材料の耐久性と再資源化に関する研究
 木材は,腐朽などにより水と二酸化炭素に分解されます。しかし,接着剤で加工された材料では接着剤が腐朽されにくく,接着剤からの成分の一部が水などにより溶け出すことがあり,環境に影響を与えることが予想されます。そこで,合板やパーティクルボードからの接着剤成分の溶脱について研究を進めています。

(2)木質建材等からの揮発性有機化合物(VOC)の放散に関する研究
 建材からのVOCの放散は,写真1に示すスモールチャンバーで測定し,VOC放散性能を評価しています。最近の溶剤系塗料では,トルエンやキシレンの放散が低下し,それらに替わるVOCの放散が増加しています。水系塗料では,VOCの放散は少ないですが,乾燥時間や仕上がり状態が多少劣り,それらをどのように対策していくかが今後の課題となっています。ホルムアルデヒドに関しては,非ホルムアルデヒド接着剤を使用した内装用合板を開発し,実験住宅に使用し性能を評価しています(写真2)。

(3)光触媒機能
 酸化チタンの光触媒効果は,大気中の有害物質の除去,抗菌,防汚,水質浄化など,応用範囲が広いため,様々な業種・事業分野での環境ビジネス技術として注目されています。しかし,その特長,性能などに関しては,まだ未知の面が多く,光触媒の各種機能評価システムも確立されていないのが現状です。当科では,空気浄化の評価システムを早急に構築し,道内の企業による光触媒製品の開発支援や,新規事業化の促進を行えるように研究を進めています。写真3の上段では,紫外線を照射して,木材の変色やその他の光触媒の効果を検証しているところで,下段では空気浄化の効果を確認しているところです。今後,これらの測定をもとに光触媒による様々な機能の発現を検討していきます。


写真1 スモールチャンバー

写真2 非ホルムアルデヒド内装用合板の性能試験

写真3 光触媒効果の測定装置

●技術支援

 接着塗装科では,接着剤および塗料のさまざまな性能を評価し,製品開発に関わる支援を行っています。また,シックハウス関連の日本工業規格が整備されてきており,それらの情報を提供するとともに,規格に対応できるような測定手法についても準備を進めています。接着塗装に関わる性能は多岐にわたるため,技術相談,依頼試験や受託・共同研究などによって,より幅広く対応する技術支援および協力体制を築いていきたいと考えています。

 
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