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林産試だより2005年11月号 特集『林産試験場と行政との連携による業界振興』 特集に寄せて
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 ●特集『林産試験場と行政との連携による業界振興』

特集『林産試験場と行政との連携による業界振興』に寄せて

北海道水産林務部 木材振興課 需要推進グループ 加藤 睦弘


 本道の木材産業において輸入製品や道外製品に対抗できるような競争力を高めていくためには,安定した木材の供給体制づくりのほか,生産規模の適正化,生産方式の合理化はもとより,高次加工による木材の付加価値化,新技術や新製品の開発は不可欠です。

 企業や団体,大学,行政サイドと林産試験場の連携(産学官の推進体制)により,林産試験場の持っている技術シーズの実用化に向け,平成9年度から17年度において二つの事業を展開してきました。13年度までの事業では,生産にかかる課題解決に向けた製品試作,実証試験ならびにマーケット活動に,14年度からの事業では,異業種業界との連携による,木材が活用されていなかった分野などに対して技術シーズを活用するためのマーケット戦略の検討などに対して支援を行ってきました。

 以下,事業別にその概要を示します。

○平成9~13年度(木材産業技術高度化促進事業)

 技術シーズを踏まえて,新製品に必要なデザインの検討,製品の試作,実大規模での評価などの技術の実証を行い,試作品のモニタリング,市場性の調査,実演会等のマーケット活動を実施。

  ・木質系油吸着マットの多用途製品と生産システムの開発

  ・木製防火玄関戸の開発

  ・木製防火オーバースライダーの開発

  ・間伐材(トドマツ等道産針葉樹)の高温乾燥による建築構造材への利用開発

  ・地場木材及びアンモニア処理材を利用した木質系土木資材(進入防止柵等)の開発

  ・枠組壁工法用横架材(I形梁)製造システムの開発

○平成14~17年度(木材産業新用途開発促進事業)

 新商品の実証に向けて,道内外の市場調査ならびに試作品の性能評価,デザイン評価,流通販売のシステム化を検討し,消費者を対象としたモニタリングならびに意見交換会等を開催。

  ・新しいWPC(木材・プラスチック複合体)の製造技術の開発

  ・断熱性の高い木製サンルームの設計技術の開発

  ・ラセン滑り台の製造技術の開発と安全性の確立及び新用途の開発

  ・高齢者にやさしいベッドサイド家具の設計技術の開発

  ・針葉樹材を表面に使用した内装仕上げ合板の開発

  ・保冷性に優れ,使い勝手の良い木製品での保冷ボックス等の開発

 本特集では,具体的な製品化の状況や成果の例として,以上の中から8事例が紹介されています。これらの製品開発に向けた連携をきっかけとして,更に新たな製品開発への展開や建築材料の大臣認定取得につながったものもあり,今後とも木材産業の振興に向けて関係者の協力・連携を強化していくことが重要であると考えています。

 
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