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林産試だより2006年1月号 年頭のごあいさつ

年頭のごあいさつ

北海道立林産試験場長 沼田 隆志

場長顔写真

 新年明けましておめでとうございます。年頭にあたりましてごあいさつを申し上げますとともに,昨年中の林産試験場へのご協力,ご助言に心から感謝申し上げます。本年も変わらぬご支援を頂きますようお願い申し上げます。

 一昨年には台風や地震により立て続けに大きな被害を受けた北海道ですが,昨年は幸い大きな自然災害に遭うこともなく,おおむね平穏に過ごすことができました。また,駒澤大学付属苫小牧高等学校が夏の甲子園で優勝し,57年振りに見事二連覇を達成して道民に大きな喜びを与えてくれたことが印象的でした。

 しかし,残念ながら経済状況については,全国的には緩やかな回復傾向となっているものの,本道木材産業においては,木材需要や製品価格の低迷等,依然厳しい状況が続いております。

 このような状況の中で,林産試験場では,昨年,企業へ技術移転した道産I型梁について建築基準法第37条に基づく国土交通大臣認定の取得に向けた支援を行い,木質構造材料としては全国に先駆けて認定を受けたほか,カラマツ材の利用技術を網羅した冊子や間伐材を土木用資材として活用するためのマニュアルを発行し,ホームページで公開するなど,成果の普及に力をそそぎながら道産材の需要拡大や,木材産業の技術力の向上,新製品の開発等を支援する取り組みを行ってきました。今年も4月から,木質バイオマスをはじめとした幅広い分野で大学や企業との共同研究が行われる予定となっており,実用化を意識した産学官連携の取り組みは着実に進んでいます。林産試験場では,今後も業界全体の技術力の向上に向けて,各分野と連携して取り組んでいきたいと考えています。

 研究成果の普及推進では,林業試験場や各支庁と密接に連携し,地域に根ざした研究の実施と成果の普及及び,その過程でのニーズ把握に努めており,このことにより技術の改善や新たな分野との共同の取り組みを進めていきたいと考えています。昨年,帯広市と倶知安町で開催した技術交流会には多くの方々に参加していただき,そこで行われた活発な意見交換には各地の熱意を感じました。

 また,道が進めている「木育」にも昨年から積極的に取り組んでいます。森林や循環型資源である木材への理解を育む「木育」の活かされる分野は,林産業のみならず,教育,まちづくりなど広い分野に及びます。林産試験場では今後とも行政やNPO,業界との連携を図りながら「木育」に取り組むとともに,各種イベントや林産試験場ホームページで,「木のことを正しく知ってもらいたい,使ってもらいたい」という思いを強く発信し続けたいと思います。

 昨年も幅広い層のたくさんの方々に林産試験場を訪れていただきました。特に中国から見学にみえたお客様が多く,提携パートナーとして,あるいはライバルとしての中国の存在を強く感じているところです。また,一般道民の方々に林産試験場の試験研究の内容や設備を公開する7月の「木になるフェスティバル」にはおよそ800名の方においでいただきました。これらを皆様方からの林産試験場に対するエールととらえ,皆様のお役に立ち,期待される林産試験場となるよう今年も努力してまいります。

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