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林産試だより2006年5月号 特集「平成17年度 研究成果発表会」 道産マイタケ新品種の特性

 ●特集『平成17年度 研究成果発表会』

道産マイタケ新品種の特性

きのこ部生産技術科 米山 彰造

 研究の背景・目的

 道内でカラマツ等の針葉樹おが粉は安価かつ入手しやすい培地材料として,タモギタケ,野生型エノキタケ等の比較的栽培期間が短いきのこに使用されています。一方,マイタケは針葉樹おが粉の適性がきのこの中では低いとされており,大量に使用するおが粉は良質な広葉樹のカンバ類が主体となっており,材料の確保や購入コストが課題となっています。そこで,林産試験場では,カラマツ等の針葉樹の利用適性が高い道産品種の育成を目指し研究をすすめました。


 研究の内容・成果

 カラマツおが粉を所定割合でダケカンバ(広葉樹)おが粉に混合した培地で栽培試験を行いました。市販品種に比べ,新品種(写真)ではカラマツの混合比率を高めても,収量の指数(図1)や外観上の品質(図2)は低下することなく,十分に利用可能であることが明らかとなりました。



写真 カラマツ混合培地における新品種の発生


図1 カラマツ混合培地における各品種の収量の指数           図2 カラマツ混合培地における各品種の外観上の品質
                                     ※)3.0:正常な形態,2.0:3.0と1.0以外,
                                   1.0:奇形が子実体の半分以上

  この他,新品種は最適菌糸生長温度,子実体発生温度がそれぞれ24℃,14~18℃であることから比較的低温域での温度管理によるランニングコストの低減が期待できることがわかりました。


 今後の展開

 開発した新品種は,今回明らかにしたようにカラマツの利用適性が高く,培地材料等の栽培コスト低減が可能であることがわかりました。今後は栄養材等の適性配合条件,品質特性を検討した上で,新品種に適した栽培技術の確立を目指し,積極的に普及を図っていきます。

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