林産試ニュース 2006年12月
ホームページ「室内の空気をきれいにするために」に,-VOCの発生源と対策-の章を近日中に追加します。
人は室内の空気を呼吸により常時体内に取り入れていますが,この空気の品質「空気質」の良し悪しが健康に大きく影響すると言われています。
この章では,全道各地の新築住宅で行った空気質の測定や家具・建材についてのアンケート調査から得られたVOC(揮発性有機化合物)の情報を,壁・天井,床,家具等の区分ごとに取りまとめました。それぞれに使用される建材の種類あるいは国産・輸入区分別に,発生したVOCの種類と濃度等が示され,厚生労働省の濃度指針値等に照らしてそれらVOCにどのように対処すればよいのかを,ユーザー,設計・施工者の視点に立って解説しています。
毎週水曜日,朝7時49分~55分ごろに放送の「NHKおはようもぎたてラジオ便-北海道森林物語-」では,森林や木材に関する様々な話題が取りあげられています。
12月27日の放送では,性能部の秋津接着塗装科長が,「シックハウスの現状と対策」と題して,問題となる化学物質の発生源となることもある建材・家具等について,発生を抑制するための技術開発の経緯や成果,その活用事例等をお話しする予定です。
帯のこ刃のあさり出し
林産試験場では,道内の企業または団体の方を対象に,木材関連の技術を習得していただくための研修を行っています。
1月に予定している次の研修の申し込み期日が近づいていますのでお知らせします。
〈製材のこ目立て技術〉
・期間:平成19年1月15日~2月23日(30日間)
・項目:のこ仕上げ作業,撥あさり出し,自動目立て機の構造等,挽き材試験,新のこ仕上げ作業ほか
・申し込み締切日:平成18年12月28日(木)
・研修費用:無料(交通費,滞在費については自己負担です)。
また,企業等のご要望に沿った内容で行う実務技術研修の研修生を随時募集しています。
技術研修についての詳細は,ホームページをご覧ください。お問い合わせ・お申し込みは,技術係(内線368)までお願いします。
http://www.hro.or.jp/list/forest/research/fpri/shien/kenshu/kenshu.htm
道内企業の新製品開発を支援しようと林産試験場が登録している特許等は12月1日現在29件あります。
このたび,そのうちの一つ「ササ類からキシロオリゴ糖を主成分とする糖類を製造する方法」に関する製造販売について,留萌管内の企業に対し実施を許諾しました。この特許は,先月号で詳しく紹介したとおり,ササを高圧容器内で加熱処理するなどして目的の糖液を大量かつ安価に製造する方法です。この技術が健康食品などヒット商品の開発につながることが期待されます。ササ由来のキシロオリゴ糖の需要拡大は,未利用森林資源の利用拡大はもとより森林整備の推進にもつながるところです。
ホームページで紹介している特許等の概要をぜひご覧ください。そして利用をお考えの方は,総務課財産係(内線92)までご一報ください。
http://www.hro.or.jp/list/forest/research/fpri/gijutsujoho/tokkyo.htm