職場紹介
加工科では,木質材料の高次加工(製材・乾燥後の材料の加工)や用途開発に関する研究を進めています。
最近の研究として,加工科は住宅以外の用途にも目を向けて,集成材の付加価値を高める研究を進めています。例えば,道路資材としての北海道型木製ガードレールの開発やエクステリアなどへの利用です。
集成材は乾燥した板を接着して造ることから,人工林間伐材のような径が小さな樹木からでも材料が得られ,ムクの製材に比べ狂いが少ないことなどの利点があり,住宅部材に多く使われています。
左:北海道型木製ガードレールの試作品 右:エクステリアの試作品
このほかに,構造用集成材の長期強度性能評価,異樹種集成材の性能評価,道産I形梁を用いた床暖房システムの開発に取り組んでいます。
加工試験棟には約20台の木材加工機械があり,実大の集成材を生産するために必要なモルダー,フィンガージョインターなどの設備もそろっています。
『設備使用』は,企業等の製品開発や新製品の試作のために当場の機械を利用していただく制度です。特に,大型自動鉋(かんな)盤,ワイドベルトサンダーはこの制度による利用頻度が高い機械です。
左:大型自動鉋盤 右:ワイドベルトサンダー
林産試験場では道内企業のお役にたてるよう共同研究や受託研究を実施しており,加工科では多くの共同研究,受託研究に携わっています。依頼試験についても集成材等の強度試験やフローリングの性能試験などに対応しています。