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『北海道新工法・新技術展示商談会』への出展

企画指導部 デザイン科 川等恒治

はじめに


 去る3月27日(木),28日(金)に,トヨタ自動車株式会社「サプライヤーズセンター(愛知県豊田市トヨタ町1番地)」において,『北海道新工法・新技術展示商談会』(主催:北海道・独立行政法人中小企業基盤整備機構北海道支部)が開催され,道内の47社・団体が出展しました。
 期間中トヨタグループの関係者約1,400人が会場を訪れ,高橋はるみ知事の案内で渡辺捷昭社長や豊田章一郎名誉会長らも見学されるなど,北海道が持つ技術をPRする絶好の場になったのではないでしょうか。
 そして,林産試験場からも「中小断面わん曲集成材の製造技術とその活用製品」というタイトルで,当場で開発した中小断面わん曲集成材の製造装置と,そのわん曲集成材を用いた開発製品に関する展示を行いましたので,ここではその展示内容について紹介したいと思います。

 展示の様子 


林産試験場が開発した「わん曲集成材製造装置」を紹介


 わん曲集成材は,挽き板(ラミナ)を数枚重ねて曲げながら接着して作った材料です。
 これまでのわん曲集成材の製造装置は,例えば多数のクランプを扇状に配置し,そこに接着剤を塗布した複数枚のラミナを挟んで,クランプを一つ一つ締めていくというものです。この製造方法は,クランプの位置を調整すれば様々な曲率に対応できるという利点がある反面,手間と時間がかかるため,量産化には不向きであると言えます。
 そこで当場では,目的のわん曲形状を持った上下のフレームで挟み込むことによる,量産に適した製造装置を開発しました。さらにこのフレームは取り外しが可能なので,フレームを複数用意しておけば次々に製造することができます。今回はこの製造装置について,その製造工程や特徴などをパネルと動画を用いて紹介しました。


こちらから「わん曲集成材製造装置」を紹介する
動画をご覧いただけます

WMV形式(114MB)



わん曲集成材を用いた開発製品を紹介


 わん曲集成材の大きな特徴の一つはその曲線的な形状にあります。わん曲集成材を用いることで,製品のデザインにバリエーションを与えるだけでなく,接合部を減らすことで施工性や強度性能の向上も期待できます。
 そこで当場ではわん曲集成材を用いた製品開発を行ってきました。サイクルハウス,リラックスチェア,展示テーブル,知事の会見用のいす,テレビ台,パーティション,ガレージなどです。今回はこれらの開発製品についても,パネルと一部模型を用いて紹介しました。

模形の写真     説明している様子の写真


おわりに


 今回の展示に関して,多くの来場者に関心を示していただきましたが,そのほとんどは普段木材とは縁遠い仕事をされている方々でした。そのためわん曲集成材の製造装置について紹介する前に,わん曲集成材そのものについての基本的な説明が必要となり,予想以上に認知度が低いと感じました。これは憂うべき事態かもしれませんが,その一方で,知ってもらえば使ってもらえる可能性も多く残されていると考えることができます。
 木材の持つ未知なる可能性について研究するとともに,今後は成果をより広くPRしていきたいと思います。


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