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連載「道産木材データベース」


 林産試験場では,樹木の生態・形態,木材の性質・用途および関連の文献情報等を樹種ごとに取りまとめたデータベースを制作中ですが,ホームページへの公開を前に,記事部分を順次本誌で紹介しています。

(担当:企画指導部普及課)



ストローブマツ


ストローブマツ樹形


名称 和名:ストローブマツ
     英名 Eastern white pine
学名 Pinus strobusL.
分類 マツ科マツ属
分布 北米大陸全域(特にアメリカ合衆国北東部~カナダ南東部)


生態・形態
 北米大陸原産の常緑針葉樹。高さ50m,直径1.5mに達するという。耐乾性と耐寒性に優れ,マツ属の中では耐陰性が強い。
 顕著な輪生枝を持つ。葉は5葉で細く柔軟で長さ10cm前後になる。樹皮は若齢のうちは平滑でやや淡黄緑色を帯びるが,徐々に褐色を帯び,大径木では暗灰褐色となり細かく鱗片状に割れる。
 北米の主要な造林樹種で,明治31年,旭川営林支局の外国樹種見本林にヨーロッパトウヒなどとともに北海道内で最初に植栽された。
 道産のエゾマツ・トドマツに比べて密度が低く強度性能はやや劣るが,北海道の立地・気象条件に対する適応性が高く,また成長が早いことから昭和30年代~40年代後半にかけて国有林・民有林を中心に植栽が進められた。特に胆振・日高・網走支庁管内に人工造林地が多い。


左から樹皮,枝,葉

木材の性質
 心材は淡黄白色で辺材部ではほぼ白色となり,心材と辺材の境界は比較的明瞭である。木理は通直で均質,人工乾燥は容易で乾燥後はほとんど狂わない。加工性,表面仕上げは良好で塗装性も良いが,強度性能・耐朽性能はカラマツ・トドマツと比べると低い。

主な用途
 北米では建築用材(構造用以外),木型,航空機,船舶,合板,器具材,パルプ材,マッチの軸など強度をあまり要しない加工用の材料に用いられる。枝ぶりや5葉性であることが好まれ,庭木や公園樹などとしても用いられる。

性質 木口・板目・柾目面

 ※ここに記載する木材の性質のうち,物理的性質及び機械的性質は「原色木材大図鑑 (株)保育社 1962」を,加工的性質は「世界の有用木材300種-性質とその用途 (社)日本木材加工技術協会 1975」を引用。-は資料を欠くもの。
木材の性質それぞれの意味については,連載1回目の2007年12月号で説明しています。

参考

・私たちの生活周辺にある外国からの樹木:塚本道夫 北海道林業改良普及協会 1986
・北米の木材:(社)日本木材加工技術協会 1987
  ・北海道の樹木:鮫島淳一郎 北海道新聞社 1986
・ストローブマツの材質と利用:峰村伸哉 北海道立林産試験場 「林産試だより1991年8月号」 http://www.fpri.hro.or.jp/rsdayo/25257037001.pdf
・外材と道産材-材質による比較(針葉樹材):佐藤真由美 北海道立林産試験場 「林産試だより1991年5月号」
http://www.fpri.hro.or.jp/rsdayo/25257023001.pdf

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