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Q&A 先月の技術相談から

サッシの気密性能について


Q:リフォームでサッシを新しくしました。以前設置していたものと大きさ,開閉方式(引き違い)が同じです。以前のサッシは,吹き込む音が聞こえるほどすきま風がありとても寒く感じられたのですが,今は空気の漏れがまったく感じられず快適になりました。
 サッシの性能はどのように評価するのかよく分かりません。特に,目に見えない空気の流量をどのように測定し評価するのか教えてください。また,現在使用中のサッシはどのくらいの性能があるのでしょうか。


A:サッシの通気量は,「JIS A 1516 建具の気密性試験方法」に定められた方法で測定することになっています。試験装置の概略は図1のとおりです。
 これは,サッシの屋外側に取り付けた圧力箱に,送風機により風を想定した空気圧を加え,目視でははっきりと確認できないサッシの隙間などを通過してくる空気の量を測る仕組みです。

図1 気密性能試験装置

 一般的には,屋外面に加圧する方法で試験を行い,10,30,50,100Paの圧力差を与えたときの通気量(m3/ m2・h)を,図2の等級線に当てはめて気密性能の評価を行います。
 10Paから100Paまで昇圧した後ふたたび10Paまで降圧し,測定した通気量すべてが等級線を下回れば,その等級を満たす性能があると判定します。このときの通気量は,サッシの単位面積(m2)あたり1時間に漏れる空気の量(m3)を示しており,等級線は下に行くほど通気量が少なく気密性能が高いことを示しています。

図2 気密等級線

 現在使用されているサッシの性能を検証する場合,現場では風圧力や温度などの環境条件が変動して,サッシ内外に生じる圧力差を一定にすることができないため,建物に設置されている状態で気密性能を測定することは容易ではありません。
 余談ですが,気密試験で用いる圧力差は,日常生活においてサッシがさらされている気候や大気条件下を想定しているため,強風時などの通気性能とは異なる場合があります(10Paの圧力差は風速4.5m/s,30Paは7.8m/s,50Paは10.1m/s,100Paは14.3m/s)。

 近年は次世代省エネルギー基準に準じたサッシが使用されることが多くなり,A-3またはA-4等級のものが一般的となっています。
 サッシの基本性能は製品カタログなどに記載されていますので,サッシの製造元が確認できれば,現在ご使用中のサッシの気密性能がわかると思います。

 

(性能部 性能開発科 平間昭光)

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