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 ●特集『平成21年 研究成果発表会』

木材・アルミ複合カーテンウォールへの遮炎性能付与技術の開発

飯田ウッドーワークシステム(株) 瀧本まどか・性能部 防火性能科 平舘亮一

 研究の背景・目的


 木材・アルミ複合サッシは木製サッシの断熱性や意匠性に加え,アルミサッシの耐候性といった両方の特徴を併せ持つことから,近年,公共建築物やホテル,レストラン等での採用が増えています。これら公共建築物等は,その用途や規模から建築基準法により準耐火構造あるいは耐火構造が要求されます。さらに,都市中心部などの防火規制を受ける地域に建設される場合が多いため,『延焼のおそれのある部分』の開口部には遮炎性能が求められます。また,建物の意匠性から開口部には大開口が連続したカーテンウォール(CW)が求められます。
 そこで,木材・アルミ複合カーテンウォール(複合CW)を準耐火構造以上の『延焼のおそれのある部分』にも適用させるべく,遮炎性能を付与する技術の開発を行い,国交省大臣の防火設備認定の取得を目指しました。

複合CWイメージ(留寿都村 道の駅)

図 木製サッシとアルミサッシの利点を融合

 研究の内容・成果


 複合CWは,ガラスが外装側のアルミ材で固定・保持されています。そのため,屋外からの火災遭遇時にはアルミ材が融解しガラスを保持する能力が早期に失われます。また,大開口ではガラスが高温にさらされると軟化し自重でたわむような挙動になり,遮炎性能を維持できません。そこで,ガラス取り付け部のディテールの検討,ガラスの構成を中心に遮炎性能を付与するための検討をおこないました。
 林産試験場の小型壁炉により,繰り返しディテールの検討をおこなった後,道立北方建築総合研究所の壁炉を用いて実大試験をおこない遮炎性能向上を確認しました。
 開発した仕様で(財)日本住宅・木材技術センターで性能評価試験を受けました。その結果,カーテンウォールを構成する,はめ殺し+排煙仕様と片引き仕様で試験に合格しました。
 現在,国土交通省の防火設備認定を申請中です。

写真 燃焼試験の様子

 今後の展開


 防火設備認定を取得することにより,公共建築物等への採用の可能性が飛躍的に高まります。認定取得後,首都圏をはじめ防火規制のある地域へ複合CWの積極的な展開をはかっていく予定です。

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