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「林地残材」を効率的に集める方法を検討しています


 道では,平成20年度から,森林バイオマスなどの原料となる「林地残材」を効率的に集める方法を検討する事業を行っており,その内容についてご紹介します。

 「林地残材(りんちざんざい)」とは,立木の伐採に伴って発生する端材や枝などで,木材としての利用価値が低いために運び出されず,森林内に残されている木材のことを表す専門用語です。

図解 林地残材

 「林地残材」は,柱や板として利用することは困難ですが,「林地残材」を細かく砕いてチップ化し,板状に固めた木質ボードなどの原料として利用できるほか,石油などの化石燃料の代替として期待されている木質バイオマスエネルギーの原料として利用でき,かつ,大気中の二酸化炭素を増やさない再生可能な資源であることから,近年,大きく注目されています。
 しかし,「林地残材」は,広い森林内に散らばっているため集めにくく,また,かさばって効率的に運搬できないことなどから,その収集・運搬に多大なコストがかかり,このため,「林地残材」は資源として期待されているものの,実際にはあまり利用されていません。
 このことから,道(林業木材課)では,道立林業試験場及び森林の伐採作業などを行っている民間企業と協力し,「林地残材」の収集・運搬を効率的に低コストで行う作業システムを検討しており,平成20年度に実施した現地実証事業や専門家等による検討会議での議論を踏まえ,比較的低コストで「林地残材」を収集・運搬する作業システムの一例として,次のようなモデルを提案しました。

図解 林地残材を収集・運搬するシステム

 上記の作業システムの他にも様々な方法が考えられますが,「林地残材」を効率的に収集・運搬するためには,次のようなことがポイントとなると考えられます。

○ 林地残材の量の確保を主眼とし,枝も利用することが見込まれる場合は,全木集材が効率的と考えられる。
○ カラマツは作業中に枝が落下しやすく,全木集材によっても林地残材の収集量が少なくなることがある。
○ 皆伐の現場では,林地残材の収集量が1haあたり40~80トンと多く確保できるが,間伐では,全木集材によっても数トン程度と少なくなる場合が多く,コストの上昇につながりやすい枝の収集は要検討。
○ 皆伐の現場では,枝を収集することにより,伐採後の植林を容易にする効果も期待される。
○ 未利用間伐※での林地残材の収集は,収益性が非常に低く,作業システムの更なる検討が必要。

※未利用間伐:間伐として立木を伐採するものの,木の直径が細く収益性が低いなどの理由から,伐採木を搬出せずに放置する方法

 これらに関する詳しい内容については,「平成20年度・林地残材の効率的な集荷システムづくりモデル事業報告書」としてまとめていますので,入手を希望する場合は,道庁水産林務部林業木材課までお問い合わせください。
   平成21年度は,これまで得られた成果をベースにした現地実証事業を実施し,林地残材を効率的に収集・運搬する作業モデルの完成度を高め,道内各地の林業生産の現場に普及していきたいと考えています。

(水産林務部林務局林業木材課 需要推進グループ)

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