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 ●特集『平成21年 研究成果発表会』

国産材や廃木材を原料とした構造用MDF

技術部 成形科 吹野 信

 研究の背景・目的


 現在,住宅下地材の大部分は構造用合板が占めていますが,その中心となっていた北洋カラマツ合板がロシア産丸太の輸出税高騰により大きく減少し,代替材の一つとしてMDF(密度0.35g/cm3以上の繊維板)の利用が期待されています。
 MDFは,加工性や表面平滑性に優れているため造作用を中心に近年大きく需要を伸ばしています。今後は,写真1に示すような構造用途への普及が課題となっています。また,MDFの原料には,南洋材や海外植林木が中心に用いられていますが,国産材や廃木材への転換が検討されています。
 そこで,本発表では,国産材や廃木材を原料とした構造用MDFの検討結果を紹介します。


写真1 耐力壁に用いられた構造用MDF

 研究の内容・成果


 まず,国産材や廃木材について,写真2に示す加圧リファイナーを用いて解繊試験を行い,写真3に示すようなMDFの構成要素となる木材ファイバーを得ました。
 ファイバーの評価は,形状係数を用いて行いました。形状係数とは,図1に示すように,ファイバーの派生する細毛の程度を表す指標のことで,値が大きい程,派生する細毛の占有面積が大きく,絡みの良いファイバーと言うことができます。
 次に,厚さ9mm,密度0.70g/cm3のMDFを試作し,ファイバー形状係数がMDF材質に及ぼす影響を検討しました。

 
写真2 解繊試験に用いた加圧リファイナー 写真3 解繊試験で得られた木材ファイバー



図1 ファイバー形状係数

 今後の展開


 本研究成果をもとに,今後は,国内MDFメーカーとの共同研究により国産材や廃木材を原料とした構造用MDFの製品化を検討する予定です。

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