職場紹介
建築材料や土木資材などは,化石燃料に由来する製品や輸入木材に依存した製品から,環境負荷が少なく再生可能な地域の人工林資源を利用した製品に転換していく必要があります。このため,製品開発グループでは北海道内の人工林資源を用いた製品開発や製品の付加価値向上のための技術開発に取り組んでいます。また,共同研究や受託研究などによって企業の新製品・新技術の研究開発を支援する取り組みにも重点を置いています。
以下に,最近の主要な研究課題を紹介します。
「道内資源の使用量拡大を目指した建材開発と利用法に関する研究」
カラマツ材などの表面を硬くする生産技術を確立し,それに付加価値を付与した建材の開発を行っています。
「国産針葉樹材や廃木材を原料とした構造用MDFの検討」
これまで南洋材が主体であった原料を地域の木材や建築廃木材に転換するための技術開発を行っています。
「トドマツ原木の密度計測による水食い材判別技術の検討」
丸太の水分量を効率的に判別する技術開発を行い,乾燥コストを下げることで建築用材への利用促進を目指しています。
「三次元CNC木工旋盤の開発」
企業との共同研究により,複雑な形状の木工クラフトを安く大量に機械加工するためのソフトとハードを開発しました。
各種木質系ボードを製造する機械(粉砕機,プレス装置など),新製品・新技術の開発に必要な機械・装置を試作するための工作機械(NCフライス盤,旋盤など),JISの試験方法に準拠してボードの曲げやはく離等の強度性能を測定するための試験機などがあります。
床材,ボード,木材加工用機械などに関する技術相談や技術指導を行っています。また,林産試験場で研究開発したCNC木工旋盤や色彩浮造り合板などについては,木材関連企業への技術移転を図るための支援も行っています。