令和4年 北海道森づくり研究成果発表会(Web)の開催について

森林研究本部では、森林整備や木材利用に関する研究成果、技術、活動事例をわかりやすく紹介し、本道における森づくりや木材利用に関する知識を深め、技術の向上を図ることを目的として、北海道水産林務部と連携して北海道森づくり研究成果発表会の開催します。なお、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止の観点から期間限定のWeb配信で公開しています。
4月25日 ページ開設
5月16日 チラシ掲載
5月24日 プログラム掲載
6月 1日 成果発表会開催


公開期間:2022年(令和4年)6月1日(水)~6月30日(木)


発表方法

 ※閲覧したいカテゴリや発表のタイトル(▶(三角形)が付いているもの)をクリックすると、発表課題の一覧や発表概要が見られます。


○一般発表の部


▶一般発表
▶ 1 職員によるエゾシカ捕獲の取組について
令和3年1月に道内の森林管理署として初めて、職員が自らくくりわなを仕掛け、エゾシカ捕獲を実施しました。エサによる誘引とIoT 自動撮影カメラを活用し、23 頭の捕獲に至ったこの取組について紹介します。

北海道森林管理局計画保全部計画課
(前 宗谷森林管理署)
小林 和史

口頭発表(YouTube)
ポスター(PDF:273KB)
▶ 2 道有林における広葉樹資源の把握に向けた取組について
効率的な広葉樹資源の把握手法の確立に向け、道有林上川南部管理区の森林13,200ha を対象に衛星画像や航空レーザ等による林分解析を実施しました。画像解析では、林相分類及び針葉樹の樹頂点抽出による林分把握が容易であったが、広葉樹では林分の推計精度は劣る結果となりました。また、航空レーザ計測で得られた樹高データを用い、傾斜度等の条件抽出をしたところ、職員が設定した天然林の伐採可能区域と合致する結果となりました。

北海道水産林務部森林環境局道有林課
土田 茂晴

口頭発表(YouTube)
ポスター(PDF:418KB)
▶ 3 ミズナラ施業試験林の経過と今後の展望
道有林十勝管理区にはミズナラ主体の広葉樹林があり、施業試験林として試験区毎に異なる密度管理を実施し、その後の林分内容の推移を記録し比較することで、広葉樹林育成のための参考としています。現在、試験地設定から43年、前回間伐から33 年が経過しており、今後の適切な密度管理による森林育成と広葉樹材の持続的供給を図るため、これまでの林分内容の推移を分析するとともに、収量-密度図を用いた間伐設計を行いました。

十勝総合振興局森林室森林整備課
井上 昴

口頭発表(YouTube)
ポスター(PDF:666KB)
▶ 4 網走西部流域森林・林業活性化協議会における林業成長産業化地域創出モデル
    事業の取組

当協議会では、地域の林業・林産業で抱えている課題の解決や地域産業としての活性化を図るため、林野庁の公募事業である「林業成長産業化地域創出モデル事業」の採択を受け、平成29 年~令和3 年に様々な取り組みを実施しました。この度、事業期間が終了しましたので、代表的な取り組み成果についてご報告いたします。

北海道上川総合振興局産業振興部林務課
(前 網走西部流域森林・林業活性化協議会)
林 幸範

口頭発表(YouTube)
ポスター(PDF:806KB)
▶ 5 道産トドマツツーバイ製材歩留検証と新規部材開発
現在、道内のツーバイフォーパネル工場では輸入材である SPF が主として利用されております。昨今の世界的木材需要の高まりにより輸入材の入荷が不安定となるなか、優れた製品精度と地域調達可能な道産トドマツツーバイを利活用しやすくするために、芯持ち材と芯去り材で採材したときの製材歩留まり、パネル部材としての品質歩留まりを調査するとともに、歩留まり向上とパネル組立の効率化を実現する新規部材の開発を行いました。 

西條産業株式会社
神谷 純司

口頭発表なし
ポスター(PDF:197KB)
▶ 6 保持林業実証実験地での伐採後の地表性甲虫類の変化
保持林業とは、伐採前の森林に存在する重要な構造や生息する生物を、伐採後も長期にわたって残す森林管理手法です。道有林にて実施されている保持林業の実証実験にて、地表性甲虫類が伐採後にどのように変化するのかを調査しました。その結果、森林性種のいくつかの種の個体数は伐採によって減少するものの、伐採地に残す広葉樹の本数が増加するほど、森林性種の個体数が増加する傾向にあることが明らかになりました。

森林総合研究所北海道支所森林生物研究グループ
山中 聡

口頭発表なし
ポスター(PDF:261KB)
▶ 7 トドマツのエリートツリー及び特定母樹の指定
成長や材質に優れ、通直性も高いトドマツ個体を第2世代精英樹候補木として選抜してきました。また、林木育種センターが定めるエリートツリー選抜実施要領の基準を満たす第2世代精英樹候補木については、エリートツリーの認定を受けました。そして、林野庁が定める特定母樹指定基準を満たすエリートツリーについては特定母樹に申請し、農林水産大臣の指定を受けました。これらエリートツリーや特定母樹の概要を紹介します。

国立研究開発法人森林研究・整備機構森林総合研究所林木育種センター北海道育種場
花岡 創

口頭発表なし
ポスター(PDF:329KB)
▶ 8 カラマツ将来木施業実証林の成長経過について
カラマツは北海道の人工林の主要樹種になっていますが、10 齢級以上に資源が集中しており、利用期を迎えています。資源を保続し、安定供給を続けるためには伐期の分散と再造林の推進による資源の平準化が必要であることから、長伐期施業の1 つの方法である「将来木施業」の実証を行うこととしました。平成28 年に胆振管内厚真町有林にカラマツ将来木施業実証林を設定し、定期調査を行ったのでその経過について報告します。

胆振総合振興局森林室豊浦事務所
坂本 雄

口頭発表なし
ポスター(PDF:247KB)



○森林研究本部の部


▶森林研究本部の研究概要
森林研究本部の研究概要

森林研究本部長
八坂 通泰

口頭発表(YouTube)



森林資源の循環利用のために~林業技術~
▶ 9 道南広域におけるカシノナガキクイムシのモニタリング結果
日本各地でカシノナガキクイムシ(以下、カシナガ)が媒介する菌類によりナラ類が枯死する「ナラ枯れ」の被害が拡大しています。近年は東北地方での被害が著しいことから、2020年に北海道で初めてフェロモントラップでの調査を実施した結果、カシナガ5個体を捕獲しました。2021年はより広範囲にトラップを仕掛け、道南地域でのカシナガの分布を調査しました。調査の結果報告に加え、気象条件とカシナガ個体数の増減について考察します。

林業試験場
内田 葉子

口頭発表(YouTube)
ポスター(PDF:646KB)
▶ 10 クリーンラーチの挿し木繁殖に与える酸化型グルタチオンの効果
クリーンラーチ挿し木苗の発根量と地上部の成長を高めるため、採穂木へグルタチオンを散布する処理と挿し床の用土に緩効性肥料を混ぜる元肥処理を行いました。その結果、両処理の組み合わせに相乗効果があり、明るい環境ほどその効果が高まることがわかりました。グルタチオンの施用により挿し穂の光合成の生理活性が上がることで、無機養分の吸収や根の伸長成長が促進されたためと考えられました。

林業試験場
今 博計

口頭発表なし
ポスター(PDF:991KB)
▶ 11 カラマツヤツバキクイムシのモニタリング報告と令和4年度のリスク予報
2016年に道東でカラマツヤツバキクイムシ被害が報告され、キクイムシのモニタリングを実施してきました。その結果、被害後にはキクイムシ個体数は若干の低下傾向にありましたが、一部の地域では再び増加したことが分かりました。変動要因として2017年の雪害が考えられました。そこで、2022年以降の被害リスク検討のために近年の気象状況を調査したところ、2019年から少雨が3年継続していたので、乾燥以外の要因も加えて報告します。

林業試験場
小野寺 賢介

口頭発表なし
ポスター(PDF:670KB)
▶ 12 多時期衛星画像を用いた針葉樹人工林における混交率把握手法の検討
針葉樹人工林内において、どのくらいの割合で広葉樹やササが侵入しているかの割合、いわゆる混交率を広域で把握する手法は確立されていません。混交率を把握することにより、より詳細な資源量の情報を把握することは、持続的な人工林経営を行うに際し重要な課題であります。本発表では針葉樹人工林を対象に多時期の衛星画像を用いることで、比較的簡易に広域の混交率を把握する手法について検討した結果について報告します。

林業試験場
蝦名 益仁

口頭発表(YouTube)
ポスター(PDF:495KB)
▶ 13 市町村で使える!人工林の資源予測ツールの試作
- 試作ツールのモニター募集します! -

各市町村の地域資源である人工林資源を持続的に利用するには、将来の資源量を見越したうえで伐採量と造林量を設定していく必要があります。そこで、Excel上で伐採量等の各種計画値を入力することで人工林資源量の将来推移を可視化できるツールを試作しました。本発表ではこのツールを実際に触ることで何が出来るのかを確認頂けます。

林業試験場
津田 高明

口頭発表なし
ポスター(PDF:185KB)
▶ 14 電動ドリルによるコンテナ苗用植栽穴の穿孔条件
造林作業の自動化は喫緊の課題です。このうち、自動化が遅れている苗の植栽工程では、コンテナ苗を対象としてドリルによる植穴の穿孔が試みられています。しかし、必要なモーターの出力、ドリルの回転数、送り速度といった条件が不明確なため装置の小型化などに支障を来しています。そこで、道内数カ所の林地で穿孔試験を行い、山中式硬度計で25mm程度までの粘土地において穿孔に必要な条件を明らかにしたので報告します。

林産試験場
近藤 佳秀

口頭発表なし
ポスター(PDF:528KB)

 「入植者はクランベリーと出会い、どのように使いこなしてきたか?~」は「森の役割と森からの恵み」に掲載されています。


森林資源の循環利用のために~林業試・林産試共同による林業・木材利用技術~
▶ 15 カラマツ類の材質及び強度的性質
木造建築の高層化への対応、国産材の高付加価値化のため、木材の材料としての高強度化が求められています。中でもグイマツとニホンカラマツを交配させた雑種F1は優良な品種を選抜することにより、さらなる材質、強度的性質の向上が期待されます。本研究では複数の系統を交配させた育種素材について年輪幅と密度の測定及び曲げ試験を行い、材質、強度的性質について評価しました。

林産試験場
村上 了

口頭発表(YouTube)
ポスター(PDF:487KB)
▶ 16 カラマツ類の材の強度的性質に関わる遺伝的要因
グイマツとニホンカラマツを交雑させた雑種F1は、初期成長や材の強度に優れることから普及を進めていますが、同時に、育種的手法によってさらに材質を改良させる取り組みも進めています。私たちの一連の研究では、複数の系統を交配させた育種素材について、材の強度的性質を詳細に評価しました。さらに遺伝解析を実施し、高い強度を発揮するための遺伝的要因についても推定できましたので、本発表にて紹介します。

林業試験場
石塚 航

口頭発表(YouTube)
ポスター(PDF:451KB)



森林資源の循環利用のために~木材利用技術~
▶ 17 寸法安定性に優れた国産針葉樹合板の開発
近年、国産針葉樹を用いた合板生産量は増加してきていますが、合板供給量の約4割は輸入合板に依存しています。国産針葉樹合板の吸湿・吸水時の寸法変化を抑制することができれば、合板の更なる用途拡大が期待できます。そこで、本発表では、輸入南洋材合板と同等の寸法安定性を実現することを目指し、針葉樹合板の吸水性や吸湿長さ変化率を低減させる手法について検討した結果を報告します。

林産試験場
古田 直之

口頭発表(YouTube)
ポスター(PDF:214KB)
▶ 18 体育館床のフローリングの割れにつながる床材の動きを調査する
近年、体育館床でフローリングの割れによる負傷事故が続いており、原因解明と防止策が求められています。これまで割れの発生過程の解明に取り組む中で、フローリングの変形や目地の隙間の開閉に、床下の温湿度や下地合板の収縮膨張が関係していると考えられました。そこで、床上下の温湿度の季節変動と床材の伸縮挙動や割れとの関係を把握するため既存体育館の調査を実施しています。ここでは2施設の調査経過を報告します。

林産試験場
髙山 光子

口頭発表(YouTube)
ポスター(PDF:538KB)
▶ 19 木質バイオマスの熱分解による有用物質製造技術の開発
木質バイオマスを用いて、熱処理温度、昇温条件など熱分解を利用した改質、機能付与を行うことにより、様々な有用物質を得ることが可能となります。ここではこれまでの研究成果として、アンモニアなどの塩基性ガスや金属陽イオンを吸着する機能性資材の製造技術の開発例、機能性資材と有用物を含む熱分解液化物同時生産の試みなどについて報告します。

林産試験場
本間 千晶

口頭発表(YouTube)
ポスター(PDF:531KB)
▶ 20 森林バイオマスの流通効率化に向けて
    ~大型車両積み替えを前提とした輸送システム~

森林伐採地と、原木やバイオマスの消費地をつなぐのが輸送工程です。近年、輸送工程の効率化をはかるため、大型車両を想定した林道規定の改定など各種施策が講じられています。一方で、大型車両を現行の作業道に乗り入れるのは困難です。そこで、山土場で運材車に積み込まれたバイオマス等を、平地の中間土場でチップ化し大型車両に積み替え発電所まで運ぶという実行可能性調査を行い、効果を検証したので報告します。

林産試験場
酒井 明香

口頭発表なし
ポスター(PDF:1.09MB)
▶ 21 北海道産木材による伐採木材製品の炭素蓄積量の推定
北海道では、2021年3月に北海道地球温暖化対策推進計画(第3次)を策定し、「2050年までに「ゼロカーボン北海道」を実現する」ことを表明しました。京都議定書第2約束期間以降、伐採木材製品(Harvested Wood Products:HWP)についても炭素固定が認められるようになり、適切な森林施業による吸収量の“上積み”としての役割が期待されています。そこで本研究では、北海道産木材によるHWPの炭素蓄積量を推定し今後の課題について考察しました。

林産試験場
前川 洋平

口頭発表なし
ポスター(PDF:621KB)
▶ 22 ダケカンババットは他のバットと何が違うのか?
硬式野球用木製バットは、樹種の違いによって選手の使用感が異なることが知られています。プロ野球においては、ボールとバットの衝突速度は300km/h以上に達し、その接触時間は約1ms(1/1000秒)と非常に短く、従来の木材の使用ではほとんど起こりえない状態です。そのような状況において、バットにどのような変化が生じているのか、樹種による違いについて報告します。

林産試験場
秋津 裕志

口頭発表なし
ポスター(PDF:316KB)
▶ 23 丸太を叩くと含水率が分かる?
トドマツは生材含水率のばらつきが大きく、製材の人工乾燥において、仕上がり含水率のばらつきが大きくなり、乾燥期間が長期化する傾向があります。しかし、原木の含水率を推定できれば、原木の適正な用途を判断する材料が増え、製材の乾燥工程を効率化できる可能性があります。本発表では、動的ヤング係数と容積密度数との関係を利用して原木の含水率を推定する手法について紹介します。

林産試験場
土橋 英亮

口頭発表なし
ポスター(PDF:332KB)
▶ 24 道産トドマツを用いた枠組壁工法パネルの性能評価
北海道での新築木造住宅の工法別シェアで3割を占めている枠組壁工法(ツーバイフォー工法)は、使用されている樹種はほとんどがSPFなどの輸入材です。そこで道産トドマツ材の利用を促進するために、枠組壁工法の実大壁パネルの強度試験および床パネルの寸法変化の経時測定を行い、SPF材との性能比較を行いました。その結果、トドマツ材はSPF材に比べて寸法安定性が優れており、強度性能も概ね同等であることを明らかにしました。

林産試験場
戸田 正彦

口頭発表なし
ポスター(PDF:553KB)
▶ 25 建築物で使用したCLTをリユースするための性能評価方法の検討
CLTの利用拡大に向けて、大規模展示会等における仮設建築物として利用が期待されています。一度使用したCLTを再利用するために仮設建築物としての供用期間に設計荷重を受けた場合、CLTの種々の材料性能にどの程度影響するかを検証するとともに、材料性能の影響の有無を確認するための簡便で効率的な性能評価方法を検討しました。

林産試験場
高梨 隆也

口頭発表なし
ポスター(PDF:434KB)
▶ 26 耐震補強用木質ブロックの開発
従来の鉄筋コンクリート造の耐震補強工事では、施工に伴う騒音・振動・粉塵の発生、大型部材の搬入・養生のため、工事する階や区画が使用できず、 耐震補強が見送られるケースが多い。これらの課題を解決するため、軽量な木質材料を活用して蝶形に加工した耐震補強用ブロックの効率的な加工技術を開発するとともに、材料特性を明らかにしました。

林産試験場
大橋 義徳

口頭発表なし
ポスター(PDF:560KB)
▶ 27 浸透性の高い薬剤を用いた合板の保存処理方法に関する検討
非加圧処理でありながら、製材や集成材に対して加圧注入処理に匹敵する薬剤の浸透を得ることができる深浸潤処理に用いられている薬剤を使った合板の保存処理(防腐処理)について検討を行いました。スギ合板の浸漬処理を行ったところ高い防腐性能を付与できることが分かりました。また、処理方法に工夫を加えることで、難浸透性のカラマツに対しても高い浸透性が得られたことから、加圧注入に代わる合板の保存処理方法として期待できます。

林産試験場
宮内 輝久

口頭発表なし
ポスター(PDF:413KB)
▶ 28 ガスセンサを用いた新規腐朽判定方法
木造建築物の壁体内や床下など、直接観察しにくい箇所における腐朽の検出は困難です。このような場所における腐朽検出技術の開発を目的に、センサと統計的手法を用いた匂い識別技術による木材腐朽菌の検出を試みました。半導体式ガスセンサを用いて簡便な匂い識別装置を試作し、純粋培養条件下で木材腐朽菌に暴露したスギおよびカラマツ辺材試験片を測定しました。

林産試験場
鈴木 昌樹

口頭発表なし
ポスター(PDF:935KB)
▶ 29 単板積層材用の高耐候性透明塗料の開発
単板積層材は、木質材料の中でも均質な性能(強度、美観など)を付与可能なことから、構造材料だけでなく、外装材などの外構部材や工事現場における仮囲いなどでの利用も検討されています。本研究では、屋外利用される単板積層材の意匠性を長期間確保するために、透明塗料の耐候性能を屋外暴露試験により検証した結果を報告します。

林産試験場
伊佐治 信一

口頭発表なし
ポスター(PDF:527KB)
▶ 30 安価で高性能な木塀を実現するために
近年木塀が注目されているが、長期間使用するためには柱脚部の防腐対策が必須です。 カラマツのような薬剤難注入性樹種の屋外利用には、金物等により柱脚部を接地させない構造が推奨され、簡素な薬剤処理でも一定の防腐性能が期待できます。しかし金物工法では回転剛性を補う控え柱などが必要で、金物や加工にもコストが掛かります。 そこで既製の形鋼や長ビスを活用し、高い耐久性と十分な耐力を発現する安価な金物工法を開発しました。

林産試験場
今井 良

口頭発表なし
ポスター(PDF:682KB)
▶ 31 道産木質バイオマスを原料としたCNFの製造と性能評価
脱化石資源化が求められる中、再生産可能な天然由来原料でどこまで化石資源由来材料を代替できるかが課題となっています。セルロースをナノレベルまで解したCNFは、植物由来でありながら高強度、低熱膨張率、高凝集性など上記課題を解決しうる素材として、大きな期待が寄せられています。そこで道産木質バイオマスを原料にCNFを製造し、その基本物性(プラスチックの補強効果、増粘特性等)について調べました。

林産試験場
長谷川 祐

口頭発表なし
ポスター(PDF:591KB)



森の役割と森からの恵み
▶ 32 野生型エノキタケ「2代目えぞ雪の下(仮称)」を開発しました
野生型エノキタケ「えぞ雪の下」に比べ生産性や味を向上させた新品種の開発に取り組み、2菌株を選抜しました。約280菌株を作製し1次選抜した75菌株の食味評価を実施、さらに選抜した10菌株を生産者施設で栽培試験を行って評価しました。「えぞ雪の下」と比較して、選抜した菌株は収量や食味、食感が同等以上、あるいは生産効率に優れています。引き続き、種苗法による品種登録に向けてデータ収集など準備を進めています。

林産試験場
宜寿次 盛生

口頭発表(YouTube)
ポスター(PDF:485KB)
▶ 33 きのこエキスの官能特性に及ぼす原料乾燥の影響
道産素材を用いた調味料の開発を目的に、異なる温度条件で乾燥したシイタケ等のきのこから抽出したエキスの官能評価を行いました。その結果、シイタケでは50~60℃で乾燥したエキスがうま味を強く感じる一方、マイタケでは40℃(一定)あるいは40℃から60℃に昇温させる乾燥条件でうま味を強く感じるなどきのこの種類により乾燥条件ごとの評価結果が異なりました。今後は水産物のエキスとブレンドした調味料開発に展開していく予定です。

林産試験場
東 智則

口頭発表なし
ポスター(PDF:430KB)
▶ 34 入植者はクランベリーと出会い、どのように使いこなしてきたか?
    ~北海道の場合、米国の場合 ~

本道に自生するツルコケモモは、開拓以前から人の暮らしと密接な関係がありました。アイヌ民族は、果実を生食や料理に利用し、入植者は保存食に加工していたことが記録されています。しかし、自生地は減少し、現在、果実を利用できる状況ではありません。そこで、栽培化を目指した取り組みを行ないました。この中で、優良系統の育成、苗木の生産販売、民間での栽培化に至りました。

林業試験場
錦織 正智

口頭発表(YouTube)
ポスター(PDF:445KB)
▶ 35 北海道胆振東部地震の被災地における森林再生に向けた取組み
2018年9月に発生した北海道胆振東部地震の被災地における森林再生に向けて、道総研林業試験場では、北海道水産林務部林務局森林整備課からの委託を受け、令和元年度から、被災地における森林再生に向けた研究を進めてきました。今回は、3年間の研究成果の取りまとめとして、①崩壊斜面の土壌の実態・植生生育基盤としての土壌の簡易判定手法、②崩壊斜面に植栽した苗木の生育状況、③崩壊斜面における植生の自然回復状況について報告します。

林業試験場
蓮井 聡

口頭発表(YouTube)
ポスター(PDF:1.00MB)
▶ 36 気候変動下での河川連続性の再生:治山ダムの改良時の候補地選定手法の検討
道内外で治山ダム改良による河川の縦断的な連続性の再生が試みられています。しかし、予算など改良工事に投資できる資源は限られるため、数多く設置されている治山ダムから、より効果的な事業候補地を選定する手法が重要といえます。本発表では、近年深刻化する気候変動(温暖化や降水量増加)の生態系への影響にも考慮しつつ、効率よく事業箇所を選定する方法について検討したので紹介します。

林業試験場
石山 信雄

口頭発表なし
ポスター(PDF:1.19MB)
▶ 37 治山ダム設置前後の地形・植生を効率的に把握する手法
森林内を流れる川の上流域には「治山ダム」という小規模な人工構造物が設置されています。治山ダムの設置目的は、ダム後背部に土砂を捕捉することで川の勾配を緩やかにし、川底や川岸の浸食を防ぐとされているが、ダム設置後の地形と森林植生の報告例は限られており、モニタリング手法も確立されていません。本発表では、治山ダムとその周辺の地形・植生を効率的に把握できる最新のリモートセンシング技術とその計測精度を紹介します。

林業試験場
速水 将人

口頭発表なし
ポスター(PDF:35.6MB)
▶ 38 海岸漂着流木の分布マップを作成する
           -衛星画像を活用して流木の処理優先エリアを効率よく判断-

平成28年、十勝総合振興局管内において豪雨により流木が沿岸域に流出し、漁業被害等が問題となりました。そこで海岸管理者が効率的に流木処理に取り組めるよう、SPOT衛星画像の自動分類により漂着流木の分布範囲を迅速に推計し、それを元に処理優先区域を選定する手法を開発しました。画像から目視判読で抽出した流木の分布面積割合を真値とし、自動分類の結果と比較したところ、十分な抽出精度が得られていることが確認されました。

林業試験場
長坂 晶子

口頭発表なし
ポスター(PDF:1.29KB)
▶ 39 海岸に漂着した流木の量を迅速に把握する
             -ドローンとAIで現場の負担を軽減-

平成28年、十勝総合振興局管内において豪雨により流木が沿岸域に流出し、漁業被害等が問題となりました。そこで海岸管理者が迅速に流木処理に着手できるよう、UAVおよびAIを活用した海岸流木迅速把握手法を開発しました。また、本手法を普及するためにマニュアルを作成すると共に「海岸流木自動識別アプリケーション」を開発しました。本手法により、海岸流木漂着量を推計するまでの所要時間を従来に比べて約3分の1に、推計精度を±25%以内にすることが可能となりました。

エネルギー・環境・地質研究所
山口 勝透

口頭発表なし
ポスター(PDF:879KB)




○お問い合わせフォーム

ご意見・ご質問は下記URLからお問い合わせフォームへお寄せください。
https://www.hro.or.jp/form/servlet/front?id=109&p=1&m=1


○成果発表会チラシ(PDF:895KB) (6月1日 掲載順修正)


問合せ先

地方独立行政法人 北海道立総合研究機構 森林研究本部
企画調整部 普及グループ(担当者:両瀬、中川)
電話:0126-63-4164(内線254)
ファクス:0126-63-4166
アドレス:forestry@hro.or.jp
※迷惑メール防止のため@を全角で標記しています。お手数ですが、半角に直して送信してください。

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