北海道林業試験場研究報告-第26号-

(平成元年1月 発行)

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トドマツ人工林間伐の体系化に関する基礎的研究 (PDF,1.65MB) p.1~95
阿部信行
トドマツ人工林を対象に,有利な間伐方法を検討するために,単木単位の生長モデルを作成した。この生長モデルはトドマツ人工林の各生長要素に適合のよいリチャード生長曲線式のパラメーターを林分内の各個体に割り当てて,個体ごとに直径生長量を推定するものである。この生長モデルを用いて各種間伐方法別の直径,材積生長量を予測した。間伐方法は定性的な見方を考慮し,優勢木から選木,劣勢木から選木,2級木を主体に大部分の直径階から選木する,それぞれの方法を上層,下層,全層間伐と定義した。予測した結果,全層間伐が60年までの総収穫量が多く,また,定性的な観点からも標準的な伐期範囲内では有利なことが分かった。トドマツ人工林間伐の体系化の例として,生長実態を調査し,地位は特Ⅰ等地,Ⅰ等地,Ⅱ等地,Ⅲ等地の4区分,仕立本数は特別密仕立,密仕立,中庸仕立の3区分とし,全層間伐による間伐指針表を示した。

道央地方におけるミズナラ二次林の林分構造と立地条件 (PDF,721KB) p.97~106
寺沢和彦・薄井五郎・江州克弘
尾根に近い場所に成立したミズナラ二次林において,斜面方位,斜面内の位置,土壌層厚などの立地条件と林分構造との関係について調査した。林分構造は斜面の乾湿傾度とよく対応している。乾性な斜面では,高木類の中でのミズナラの比率が高く,種多様度は低い。やや湿性な斜面では,シナノキ,ウダイカンバなどが混交し,高木類の種多様度が高い。ミズナラとシナノキが混交した林分では,斜面方位,斜面内の位置,地形の凹凸に応じ,乾性側にミズナラが,湿性側にシナノキが互いに離反的に分布している。ミズナラの中大径木の平均樹高と枝下高は,乾性な斜面で低い。このような乾性立地は,優良なミズナラの生産には適さないと考えられた。


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