北海道林業試験場研究報告-第53号-

(平成28年3月 発行)

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カラマツの天然更新施業が可能な伐開幅の推定 (PDF,2MB) p.1~6
中川昌彦・蓮井 聡・津田高明・石濱宣夫・滝谷美香・八坂通泰
カラマツの種子散布量は母樹林からの距離が大きくなると少なくなった。林縁での種子の落下が14個/m2程度のカラマツの凶作年の翌年でも林縁から46m以内では1ha当たり4,000本以上の稚樹が発生し,豊作年の翌年には林縁から106mまでの区画でも1ha当たり8,000本以上の稚樹が新規に発生した。表土除去の翌年に発生した稚樹で6年以内に樹高200cm以上の稚樹を1ha当たり2,000本以上確保できたのは,母樹林から46mの範囲であった。したがって,カラマツの天然更新の成否にも,カラマツの母樹からの距離が関係すると考えられた。これらのことからカラマツの天然更新施業が可能な伐開幅の推定を行った。

寡雪地域における木質チップのマルチが冬期の地温変化に及ぼす影響 (PDF,1.4MB) p.7~13
佐藤弘和
寡雪地域では,冬期の土壌凍結に起因した寒干害が発生し,植栽木が枯死することがある。本研究は,マルチ材としての木質チップの敷設厚が土壌凍結に関わる地温変化に及ぼす影響について検証した。試験地は北海道南端に位置するえりも町で,チップがない無処理区(0cm敷厚区),チップの敷設厚が10cmと20cmの試験区(10cm敷厚区,20cm敷厚区)を設けて,それぞれ10cm深の地温ならびに気温について自記測定を行った。0cm敷厚区と10cm敷厚区では1~3月において地温が0℃を下回ることがあり,土壌が凍結していたことが示唆された。20cm敷厚区では地温が0℃を下回ることがなかった。地温が0℃以下であった時間の累積値は, 0cm敷厚区が1,927時間,10cm敷厚区が123時間,20cm敷厚区が0時間と大きく異なっていた。これより,当地域では,木質チップの敷設厚を20cmにすれば土壌凍結を防ぐ可能性があることが示された。

北海道における膜翅目ハバチ亜目の樹木害虫II:マツハバチ科 (PDF,601KB) p.15~23
原 秀穂
北海道に分布する膜翅目ハバチ亜目マツハバチ科の樹木害虫として以下の7種が知られている:マツノキハバチNeodiprion sertifer (Geoffroy, 1785),マツノミドリハバチNesodiprion japonicus (Marlatt, 1898),キタマツノミドリハバチ(新称)Nesodiprion kagaensis Togashi, 1998,ヒメマツハバチMicrodiprion hakusanus Togashi, 1970,ダイセツマツハバチGilpinia daisetusana Takeuchi, 1940,トウヒハバチGilpinia tohi Takeuchi, 1940,マツノクロホシハバチDiprion nipponicus Rohwer, 1910。これらに関する生態・被害等の知見を整理した。また,本州で古くからスギの害虫として知られるスギハバチMonoctenus cryptomeriae Togashi, 2001の知見を整理した。

道内に生育する高木性樹種11種の根系の分布形態 (PDF,1.2MB) p.25~48
佐藤 創
道内に生育する高木性樹種であるイタヤカエデ,シナノキ,ミズナラ,ケヤマハンノキ,ヤチダモ,ハリギリ,ハルニレ,オニグルミ,コナラ,トドマツ,カラマツの各1~11個体,計41個体について根系を掘り取り,根の三次元的な広がりを計測した。各個体の根の分布形態を基礎資料として提示した。

美唄市光珠内(北海道空知地方)の森林植物相 (PDF,781KB) p.49~66
新田紀敏
北海道空知地方の美唄市に所在する里山にある林業試験場研究林の維管束植物相を調査した。確認種は402分類群,95科,270属,394種で,外来種は11.9%の48分類群であった。

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