農業研究本部

ホウレンソウのモザイク病

平成14年11月中旬および15年9月上旬に旭川市のホウレンソウ(品種「パルク」,「サンパワー」)で発生した。健全株に比較して株が小さく,新葉は濃淡の斑紋となってモザイク症状を呈する(写真上)。

新葉はモザイク症状とともに黄化萎縮(写真下)し,葉の縁は波上になって奇形となっていた。中央農試遺伝子工学科で検定した結果,CMV(キュウリモザイクウィルス)によるモザイク病であった。

ホウレンソウモザイク病にはCMVの他にBYMV(インゲン黄斑モザイクウィルス),BMV(ビートモザイクウィルス),BNYVV(ビートえそ性葉脈黄化ウィルス),TMV(タバコモザイクウィルス)およびTuMV(カブモザイクウィルス)の5種類が病原ウィルスとして報告されている。

CMV, BYMV,BMVおよびTuMVはアブラムシによって非永続的に伝搬される。
BNYVVは土壌伝染、TMVは接触伝染と土壌伝染する。

            (上川農試病虫科)