農業研究本部

しいたけのナガマドキノコバエ

ビニルハウス内の菌床栽培しいたけに発生した。加害幼虫は、体長が約15mmと大型で、体色は透明な乳白色、光沢のある褐色の頭殻を持っており、子実体(しいたけ)や菌床の表面を食害した。幼虫はその場で蛹化し、体長6mmのナガマドキノコバエ(Neoempheria ferruginea Brunetti)成虫が羽化した。成虫は胸部背面に5本の黒い縦筋があるのが特徴である。本種は全国に分布し、本州では、散水方式の菌床栽培で被害が目立っているが、生態は不明である。直接的な防除方法はないため、栽培施設への侵入防止や菌床残渣の適切な処分が重要である。

 (十勝農試病虫科)