農業研究本部

アロニアのメスアカケバエ

平成16年6月上旬に、胆振支庁管内大滝村において、開花中のアロニアに黒色のハエが多数飛来して花蕾を食害した。加害を受けた花蕾は開花前に花弁が褐変破損し、被害花は結実には至らなかった(写真左:西胆振地区農業改良普及センター)。 
加害虫はメスアカケバエBibio rufiventris であった。ケバエ科では、昭和63年に仁木町、余市町においてフタバアシブトケバエ(エゾアシブトケバエ)Bibio deceptusがオウトウの花に飛来して吸蜜時に子房を痛める被害が発生したことがあり、
同種による同様の行動はその後も網走支庁管内(北見市、訓子府町:平成13年)で観察されたことがある。また、平成16年には長沼町中央農試の果樹園において、落花後のナシの子房部付近にメスアカケバエ(写真右上)、ハグロケバエBibio tenebrosus,(同下)、 B. matsumuraiが群れ集まって花粉または花蜜を摂食する姿が観察された。

   (中央農試予察科)