農業研究本部

総合対策

そうか病の防除はつぎの手順にしたがって実施する。


(1) 作付け予定畑の前歴からそうか病の発生程度を予測する。


毎年、ばれいしょ収穫時に当該ほ場の病いも率を調査した後、 表から発生程度に換算して、記録する。

そうか病の病いも率と発生程度区分

病いも率%
~5
~10
~15
~30
~55
~80
~100
発生程度
甚I
甚II
甚III


(2) そうか病の発生程度に対応した防除法を選択する。

そうか病の発生程度に対応した防除法

防除法
発生程度区分と病いも率(%)
少~中
I
II
III
1~15%
16~30%
31~55%
56~80%
81%以上
前作の選択 × × × ×
土壌pH調整 × ×
抵抗性品種 ○(や強) ○(や強) ○(強) ○(強) ×

○:有効 △:やや有効 ×:無効
や強:やや強以上の抵抗性品種 強:強以上の抵抗性品種
土壌pH調整:目標pH5.0(種いも周辺)

有効な前作

前作物 大豆、小豆、菜豆
休閑緑肥 エン麦野生種、エン麦、アルファルファ、アカクローバ、ヘアリーベッチ
後作緑肥 エン麦野生種、エン麦
1.中発以下の畑では、ばれいしょの前作に上記の表にある作物・緑肥を作付けするとそうか病を軽減でき、有効である。

2.土壌のpH調整による防除は、多発以下のほ場で有効である。

3.そうか病抵抗性品種には、ごく強の「ユキラシャ」、 強の「北育7号」、やや強の「スタークイーン」がある。 そうか病の発生程度に応じて選択する。


そうか病発生程度別の総合防除効果の事例


発病許容水準(病いも率15%)以下を目標として、発生程度の異なるほ場で前作の選択、土壌pHの調整、抵抗性品種を組み合わせた総合防除を実施した。

中発
多発
甚発I
甚発II

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