農業研究本部

利用にあたって 表1 表2


表1. 肉眼観察によるいちごの栄養障害診断のための情報一覧


表2.類似して紛らわしい症状の見分け方

紛らわしい障害

紛らわしい症状

見分け方

マグネシウム欠乏
マンガン過剰

いずれも古葉にしみ状斑点を生じ、その後ネクロシスとなる。

マンガン過剰の場合、新葉の葉脈間に鉄欠乏に類似したクロロシスを生じるが、マグネシウム欠乏では見られない。

カリウム欠乏
亜鉛過剰

いずれも葉身基部から葉脈に沿って褐変が進行し、その後葉脈間にも拡がる。

カリウム欠乏の変色は赤紫〜黒色(古葉)。亜鉛過剰の変色は赤紫色(新葉)であり、カリウム欠乏より赤色が濃い。葉脈の褐変はカリウム欠乏で葉身裏面でも観察されるが、亜鉛過剰は表面のみに現れる。亜鉛過剰では、葉身の淡緑色化も見られる。

カルシウム欠乏
窒素過剰
カリウム過剰

新芽の展開時から葉身先端部の枯れを生じ、展開後には葉身がカップ状に変形する。

カルシウム欠乏では新葉が淡緑色化するが、窒素過剰ではむしろ濃緑色化する。ただし基本的には要因が関連しているため判別が難しく、葉身の無機分析をすることが望ましい。


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