モザイク病
病害(ウイルス)
症状の特徴
1)道内におけるメロンのモザイク病は主にキュウリモザイクウイルス(CMV:Cucumber mosaic virus)と、キュウリ緑斑モザイクウイルス(CGMMV:Cucumber green mottle mosaic virus)を病原とする。CMVは道内各地のメロン栽培地帯で発生しており、上位の新葉に初め黄色小斑が生じ、やがてモザイク症状(ふ入り)となり萎縮する(写真1)。
2)果実では緑色濃淡のモザイク(写真2)が生じ、しばしば奇形、裂果、緑褐色のえそ斑が観察される。
3)CGMMVでは上位および側枝などの若い葉に黄色斑やモザイクが生じるが、成葉になるとこれらの症状は不明瞭となる。写真3は上位葉の退緑斑紋を示したものである。発病株では生育が抑制され、萎縮するため、健全株と区別できる。
4)果実では緑色濃淡のモザイクや緑色玉えそが生じる(写真4)。
発生しやすい条件
1)CMV感染植物が第一次伝染源となり、主にワタアブラムシにより媒介されメロンに感染することから、メロンのCMVはワタアブラムシが多い年には多発する。また、CMVは汁液感染するので栽培管理中に接触により発病株から感染することがある。種子伝染、土壌伝染はしない。
2)CGMMVの伝染源は発病土壌、汚染種子、汚染資材および罹病植物などであり、虫媒伝染しない。 汁液伝染するために接木、摘葉、摘心、交配など栽培管理中に接触により発病株から感染することがある。
紛らわしい障害(関連の障害参照)