農業研究本部

03-10 淡色黒ボク土(03E)

(ローム質褐色火山性土)

渡島管内長万部町共立、林地、1991

 腐植層(表土)が薄く、下層土が褐色のため褐色火山性土とも言われます。ローム質、軽しょう質の淡色黒ボク土は十勝、網走管内に多く分布します。土は膨軟で軽く、物理性は良好ですが、リン酸固定力は強く、微量要素も少ないため、堆きゅう肥などの投入と石灰、リン酸、微量要素資材の施用が重要です。この地域では主に草地、畑地として利用されています。
この断面は腐植層は厚さ約20cmで薄く、駒ヶ岳系の新期火山灰が混入しています。以下の70cmまでの層は大成ロームと言われている褐色の風化火山灰層(噴出源、年代不詳)で、70cm以下はやや腐朽した礫を含み、同ロームと段丘堆積物の混合物と思われます。