農業研究本部

03-12 淡色黒ボク土(03E)

(軽しょう褐色火山性土)

十勝管内芽室町中伏古、カシワ林、1995

 腐植層(表土)が薄く、下層土が褐色のため褐色火山性土とも言われ、また十勝地方では一般に乾性火山性土と言われているものです。
土は膨軟で軽く、物理性は良好ですが、リン酸固定力は強く、微量要素も少ないため、堆きゅう肥などの投入と石灰、リン酸、微量要素資材の施用が重要で、心土肥培耕も有効です。この地域では主に畑地として利用されています。
この断面は、3種類の火山灰層が主体で、その他を含む多数の火山灰層が累積してできた土壌です。表層20cmまでには樽前a,b層(1739年,1667年)、駒ヶ岳c2層(1694年)、十勝b,c層、白頭山苫小牧層(B-Tm,薄い灰白色の層,800~900年前)などが累積あるいは混在しているとされ、21~35cmに軽しょう質の樽前c層、35~62cmに赤褐色の樽前d層、62~101cmまでは恵庭a層(ローム質~風化軽石)、その下は支笏のローム層が出現します。