農業研究本部

03-17 淡色黒ボク土(03E)

(火山放出物未熟土)

空知管内由仁町川端、草地

 道央の代表的な黒ボク土で、石狩南部~空知南部、胆振地方を中心に広く分布しています。保水性、保肥力が劣り、養分も少ないため、改良策として堆きゅう肥など有機物の投入、石灰、リン酸、微量要素などの資材施用が基本です。下層に理化学性が良好な土層(細粒質の火山灰、沖積層)が有る場合は混層耕が有効です。大型プラウで1m以上の深さまで耕起する場合もあります。粘土客土も行われます。この地域では草地、畑地、水田として利用されています。
この断面は03-16と同じく樽前系粗粒火山灰土壌ですが、Ta-b,Ta-d層がなく、Ta-c層の直下に恵庭a層(En-a)があります。上から順にTa-a(0-42cm,細かい軽石を含む火山砂,上部20cmは弱腐植層)、Ta-c(42-48cm腐植層,48-68cm弱腐植層)、En-a(68-87cm腐植層,87cm以下腐朽軽石を含む黄褐色のローム層)となっています。