農業研究本部

03-18 淡色黒ボク土(03E)

(火山放出物未熟土)

空知管内夕張市沼の沢、メロン畑、1987

 石狩南部~空知南部、胆振地方を中心に広く分布している樽前系粗粒火山灰土壌です。保水性、保肥力が劣り、養分も少ないため、改良策として堆きゅう肥など有機物の投入、石灰、リン酸、微量要素などの資材施用が基本です。混層耕ができない場合、あるいは水田利用の場合は粘土客土も行われます。この地域では野菜畑、水田として利用されています。
この断面は、全層樽前a粗粒火山灰層からなる、メロン畑の土壌です。この地方のメロン栽培は堆きゅう肥を大量に投入して行うため、深さ80cmに見られる湧水は濁っています。前出の砂質土壌(砂丘未熟土)と同じく、スイカ、メロンなどウリ類やナガイモなどがこの土壌の特性をうまく利用して栽培されています。