農業研究本部

03-19 淡色黒ボク土(03E)

(火山放出物未熟土)

胆振管内厚真町富里、普通畑、1990

 道央の代表的な黒ボク土で、胆振地方を中心に広く分布しています。保水性、保肥力がなく、養分も少ないため、改良策として堆きゅう肥など有機物の投入、石灰、リン酸、微量要素などの資材施用が基本です。下層に理化学性が良好な土層(細粒質の火山灰、沖積層)が有る場合は混層耕が有効です。粘土客土も行われます。この地域では主に畑地、草地で、一部水田にも利用されています。
この断面は樽前a,b,c,d層からなる粗粒火山灰土壌ですが、ほ場整備時の工事やプラウ耕起により、深さ1m位まで土層が撹乱されています。実際の農耕地土壌では良くみられます。上から順にTa-a,bが混在する作土層(0-23cm)、Ta-b軽石層(23-38cm)、Ta-cの腐植層と非腐植層の撹乱層(38-63cm)、Ta-c腐植層とTa-d腐植層の撹乱層(63-110cm)、Ta-d非腐植層(赤褐色の腐朽軽石層,110cm- )となっています。