農業研究本部

03-2 厚層多腐植質黒ボク土(03A)

(厚層黒色火山性土)

空知管内長沼町18区、普通畑、1988

 腐植含量の非常に多い、かつ腐植層も厚い火山灰土壌です。釧路、十勝、渡島管内に多く分布します。多量の腐植の集積は、湿潤な気候と、腐植を集積し易い火山灰の性質などによるものと考えられています。物理性は良好ですが、リン酸固定力が強く、微量養分が欠乏し易い点に注意が必要です。改良策は、石灰、リン酸など資材の施用、
堆きゅう肥など有機物の投入です。この地域では普通畑、野菜畑として利用されています。
この断面は、作土(深さ0-25cm)は主に樽前a火山灰層(Ta-a,1739年噴出)からなる砂壌質の腐植層で、以下55cmまでは恵庭a層(En-a,1.5~1.7万年前)主体と思われる極めて腐植含量の多い層で、さらにその下の褐色層は洪積の粘土層となっています。