農業研究本部

04-3 淡色多湿黒ボク土(04E)

(湿性火山放出物未熟土)

空知管内長沼町、水田、1988

 湿性の沖積土壌の上に粗粒火山灰が堆積してできた土壌です。改良策は暗渠排水が基本で、火山灰が厚い場合は粘土客土をすることもあります。この地域では主に水田として利用されています。 この断面は、厳密に言うと淡色黒ボクグライ土に該当するものですが、湿性の沖積土壌の上に粗粒火山灰が堆積したタイプとして示しました。表土(0-23cm)は客土あるいは自然氾濫による粘土が少し混じって砂壌質となっており、23-30cmは完全な樽前系粗粒火山灰(Ta-a、1739年噴出)です。30cm以下は沖積の粘土層で、地下水湿性を示す管状斑紋(鉄さび)が明瞭で、さらに75cm以下はいわゆる青粘土(グライ層)となっており、地下水位が高いことを示しています。