14-3 中粗粒グライ土(14E)
(下層グライ灰色低地土)
石狩管内厚田村聚富、転換畑、1995
中粗粒質の強グライ土、グライ土は全道的に分布が少ないです。これは海岸沿いの広大な砂浜の末端の、海岸段丘と接する所にある土壌で、地形的な関係で地下水位が高くなっています。砂丘未熟土の一種とも言えますが、一般に湿性の砂丘未熟土は沖積土壌に含めています。改良策は暗渠排水の整備が基本で、砂質の場合は粘土客土も行われます。粗粒(砂質)の場合は、保肥力、保水性が劣るため、堆きゅう肥の施用、石灰、リン酸、微量要素資材の施用を考慮し、施肥量、施肥法にも注意が必要です。この地域では水田、野菜畑として利用されています。
この断面は、表土20cmは砂壌質で、以下砂質、47cm以下は砂礫層(砂と細かい礫)です。「礫質グライ土」と言う分類名は無いため、中粗粒グライ土としました。地下水位は年間通して50~60cmです。