農業研究本部

16-6 泥炭土(16)

(高位泥炭土)

宗谷管内豊富町サロベツ、草地、1997

 サロベツ原野にある、ミズゴケ、ホロムイスゲ、ツルコケモモなどからなる高位泥炭土です。石狩川下流域と違って草地利用で、土地改良事業があまり行われていないため、表層の無機質層(客土)の厚さは薄く、泥炭も分解が進んでいないため、その植物繊維は比較的形を残しています。
この断面は、表層に数cmの無機質層があり、以下はミズゴケ、ホロムイスゲ、ツルコケモモ、ヤマドリゼンマイなどの植物遺体からなる高位泥炭層です。より下層にヨシ、ハンノキからなる低位泥炭層、低位泥炭を含むグライ化した粘土層などがでる場合もあります。