農業研究本部

16-7 泥炭土(16)

(高位泥炭土)

空知管内美唄市、湿地(未耕地)

 石狩川流域の大規模な泥炭地帯の中心部にある、未耕地の高位泥炭土です。この断面は大きな明渠排水路の切断面で、95cmに水位があります。詳細な記録がないため泥炭層の内容は不詳ですが、深さによりその構成植物や分解度合いは異なっていることが解ります。樹木はハンノキ、ヤチヤナギが多く、繊維の明瞭なものはホロムイスゲ、ヤマドリゼンマイなどです。表層部はミズゴケ主体で、排水により脱水・圧密されており、層状に堆積しています。ミズゴケは繊維質が少なく分解され易いため、農地改良が進んだ耕地においてはほとんど識別できません。