農業研究本部

スイカ リン欠乏

リン欠乏

1.症状の特徴

1) 生育が著しく抑制され、節間が短くなる。

2) 下位葉(株元に近い葉)の先端部が黒褐色に変色し、徐々に葉の基部に向けて斑紋状に広がる。症状が進行すると枯死に至る。

3) 上位葉(つる先の葉)は小型で、葉縁部が巻き上がる。

2.発生しやすい条件

1) 火山性土壌や表層に火山性土を客土した圃場では、土壌改良材としてリン酸資材を十分に施用しなかった場合、リン欠乏が現れやすい。

2) 低温条件下ではリン吸収が抑制されて、出現することがある。

3) 酸性化した土壌。

3.観察のポイント

1)病害による病斑と紛らわしいことがあるが、リン欠乏は必ず下位葉の先端部から黒褐変が現れる。



黒褐色の斑紋

   

ネクロシスの拡大

写真3 発生初期。
下位葉から葉の先端部に黒褐色の斑紋が出現する。

   

写真4 症状が進行した葉では、ネクロシスは葉の基部に向かって広がる。